日本の敵速報

日本の敵に関する記事をまとめていきます

【#海外の反応】海外「韓国を規制して!」日本の五輪開催を必死で妨害する韓国人たちに海外がびっくり仰天

[海外の反応コーナー]

【#JBpress】さらに遠くなる日本:韓国財閥創業者時代の終焉

 2020年1月19日、日韓をまたにかけて事業を展開したロッテグループ創業者の重光武雄辛格浩=シン・ギョクホ=1921年生)ロッテグループ名誉会長が死去した。

 韓国の高度経済成長を牽引した韓国財閥の創業者がすべて世を去ったことになる。

 日本との関係を重視して資金や技術導入に熱心だった創業世代の退場は、韓国の産業界での「日本は遠くなりにけり」の雰囲気の象徴でもある。

 重光武雄氏は、日本と韓国という国の大変革期で2度の機会をつかんだ企業人だった。

 韓国出身の重光武雄氏は、1942年に成功を夢見て日本に渡る。

 1945年に日本の植民地支配が終わっても日本に残って事業の機会を探る。いろいろな事業を手がけたが大ヒットしたのがチューインガムだ。

■ 進駐軍を見てガム事業に

 米国の進駐軍兵士が日本の子供たちにガムを与えるのを見てヒントを得たという。「風船ガム」はブームとなり、続いてチョコレートでも成功する。

 戦後の日本で、子供たちがお菓子を熱望していた時期に最初の成功をつかんだ。

 ガムとチョコレートで成功の基盤を築いたが、それだけでは満足しなかった。

 1961年に朴正熙(パク・チョンヒ=1917年~1979年)氏が政権をつかむと祖国での機会をうかがう。

 1965年に日韓国交正常化を待って韓国に進出した。1967年、まずは菓子メーカーを設立した。

 この頃、絶大な権力を握っていた朴正熙氏にも悩みがあった。

 朝鮮戦争の復興から国を再建し、さらに北に敗けない強い国家を作ることを目指していたが、何をやろうとしても「資金不足」に直面した。

 日本との国交正常化、西独への看護師や炭鉱夫の派遣、さらに米国の要請を受け入れてのベトナム派兵などの大きな目的の1つが「外資獲得」だった。

 そんな時に、海外で稼いだ金を使って韓国での事業を始めた重光武雄氏が目についた。重光武雄氏も、祖国の将来に賭ける意気込みがあった。

■ 日本で稼いだ資金を韓国に投資

 1970年代になり、朴正熙氏は重光武雄氏に韓国で大規模投資を求める。

 重光武雄氏は、鉄鋼や石油化学など基幹産業への進出を夢見ていたと言われるが、朴正熙氏は国際級ホテルの建設を求めた。

 ソウルの中心部にあり韓国公社が経営していた「半島ホテル」と隣接する図書館の敷地を払い下げ、ここに高層ホテルの建設を求めた。

 ロッテは、建設のために1億5000万ドルという資金をかき集めた。

 開店した1979年の韓国の1人当たり国民所得が1693ドルだったことを考えれば、大変な規模の「外資誘致」だった。

 皮肉なことに、ロッテが、ソウル中心部にホテル、ショッピングセンターを開店し、さらに湖南石油化学を買収して石油化学産業に進出したのは1979年。朴正熙氏が暗殺された年だった。

 その後、ロッテは、静かに急拡大する。

 「ロッテは日本企業か?  韓国企業か?」――ロッテにとって最も悩ましい質問だ。

 韓国生まれの韓国人経営者が日本で事業を成功させて、さらに韓国に投資した。

 重光武雄氏から見れば、日本も韓国も事業上の母国だったはずで、両国でともに成功することが希望だった。

 だが、こういう敏感な話題はできるだけ避け、静かに成長する道を選んだ。韓国に進出したロッテは、その後の、政権とも比較的良好な関係を維持した。

■ 韓国財閥5位に

 流通、観光、食品など「内需産業」と石油化学という「輸出型産業」を両輪に、急拡大させた。

 2019年5月に韓国の公正取引委員会が発表した大企業集団の資産規模ランキングによると、トップはサムスンの414兆ウォン(1円=11ウォン)で、2位現代自動車223兆ウォン、3位SK218兆ウォン、4位LG129兆ウォンに次いで、ロッテは5位で115兆ウォンだった。

 韓国ではつい数年前まで、4大財閥という言い方が一般的だったが、最近は財閥の会合でも5大グループ会が増えるなどロッテの躍進が目立っている。

 ロッテは、戦後のどさくさから復興の道を歩んだ日本で最初の機会をつかみ、さらに「漢江の奇跡」という超高度経済成長の道を突き進んだ韓国で、大財閥にのし上がったのだ。

 それほど韓国では成功したのだ。

■ 第1世代、世を去る

 重光武雄氏の死去で、韓国の高度経済成長を牽引した財閥の創業者はすべて世を去った。主な創業者以下の通りだ。

 李秉喆(イ・ビョンチョル)氏 サムスン 1910年~1987年
鄭周永(チョン・ジュヨン)氏 現代 1915年~2001年
具仁会(ク・インフェ)氏 LG 1907年~1969年

 そして、事実上の創業者として国営の鉄鋼メーカー、ポスコを育て上げた人物がもう1人いる。

 朴泰俊(パク・テジュン)氏 ポスコ 1927年~2011年

 重光武雄氏を加えたこれら創業者は、いずれも日本との関係が深かった。日本の植民地支配の時代に育ち、日本語が堪能だった。

 李秉喆氏、重光武雄氏、そして朴泰俊氏は3人とも、日本に渡り早稲田大で学んだ。

 1960年代に、韓国経済の成長が始まると、その主役となった。サムスン、現代、LG、ポスコはいずれも日本企業と緊密な関係を築き、技術支援などを受けて事業の基盤を築いた。

 ロッテは、もちろん日韓間を行き来する重光武雄氏が、総指揮を執った。

 これら第1世代は、みんなワーカホリックで、日本との関係を重視したが、一方で日本を追い抜くことに執念を燃やした。
■ 遠ざかる日本

 2代目、3代目となるにつれ、事業はさらに拡大した。

 多くの財閥では、後継者は、欧米の名門大学に進み、いくつかの事業分野では日本企業を抜き去り、日本との関係も希薄になった。

 サムスン電子半導体事業で日本企業を圧倒した。今でも、材料や装置などの分野で日本企業との関係は強いが、あくまで取引先関係だ。

 かつてエンジンなど基幹技術を三菱自動車から導入した現代自動車だが、いまはそういう関係はない。ポスコと日本企業との関係もどんどん希薄になっている。

 ロッテはもちろん、日本と韓国で事業を展開しており、他の財閥とは状況は違う。

 それでも、重光武雄氏の死去を機に、日韓間の複雑な支配構造関係をどう整理し、さらに長男と次男間の争いをどう収めるのか。

 いずれにしても、創業者時代のような関係ではなくなるのは必至だ。

 創業者時代が終わり、大きな時代が流れる中で、日韓の企業間でどう協力を深めていけるか。

 「昔は、そういう役割を担う人物がいたのに・・・」と過去を振り返って嘆いても、せんなきことだ。

 救いは、政府間の関係が「過去最悪」と言われる中で、日韓の産業界では、新たな協力関係を模索する動きが出ていることか。

 最近、「会長が日本についてもっと学べという指示を出した」という財閥からの連絡や、財閥の幹部研修プログラムなどの中に「日本を知ろう」という内容を盛り込む例が、久しぶりに増えてはいる。

 世代交代が進む中で、どう関係を構築、強化できるのか。創業世代が去った日韓企業協力にも注目したい。

玉置 直司

【#47NEWS】韓国でわき起こった「NO ジャパン」は今 日本との関係は今年、どうなる【世界から】

 2020年が幕を開けた。元徴用工による訴訟やいわゆる「ホワイト国(優遇対象国)」の除外などが影響して、史上最悪と表現されるほど関係が冷え切ってしまった日韓両国の関係はどうなっていくのだろうか。(釜山在住ジャーナリスト 原美和子=共同通信特約)

 ▽セールは大混雑

 日韓両国に起きたさまざまな軋轢の中で最も印象に残っているのが、19年夏に韓国国内で起こった「NO ジャパン」運動だ。日本政府に対するデモを繰り返したほか、日本製商品の不買運動をするなど韓国全土を巻き込んだこの運動から約半年が過ぎようしている。現在はどうなっているのだろうか?

 「NO ジャパン」運動が真っ先に標的としたのが、カジュアル衣料品のユニクロといった日系企業だった。実際のところ、当時は「ユニクロは好きだ。でも、今は洋服を着たり、買い物袋を持つことはためらってしまう」という声が、筆者の周辺からも聞こえていた。韓国への輸出が一時期ほぼゼロになった日本製ビールもそうだが、分かりやすい商品はターゲットにされやすい。

 この苦境を打開すべく、ユニクロが19年11月に実施したのが、韓国進出15周年を記念した「感謝祭」。多くの商品をセール対象品としただけでなく、セール期間中に店舗で商品を購入すれば、人気商品「ヒートテック」を1枚プレゼントするというサービスを韓国内の全186店で行ったのだ。

 同時期に行われた世論調査では7割を超える人が不買運動に「参加している」と答えたように、運動は盛り上がっていた。こんな状況では失敗するのではないか…。そんな心配をしていたが、見事に外れた。セール期間中、筆者が住む釜山市内を含め、どこの店も大混雑し、レジは会計を待つ人で長い列ができていた。結果、韓国全土でヒートテック10万着を用意したにもかかわらず、サービスはあっという間に終了となった。

 ユニクロに対して、マスコミは「セールを行っても全体の売り上げは昨年比約4割と激減している」ことを強調。セールでユニクロの商品を購入する人々のことも批判的に報じていた。とはいえ、注目を集めたという点ではユニクロの作戦勝ちとも言えるのではないだろうか。

▽日本製ゲーム機も大人気

 クリスマスが間近に迫った19年12月23日。釜山市内の大型スーパーにある玩具量販店「トイザらス」に足を運んだ。

 プレゼントを買い求める客でにぎわっている店内で、日本製品は目立たないように売られているに違いない。そんなことを思いながら、店に入ったら意外な光景が広がっていた。ニンテンドースイッチプレイステーション(PS)といったゲーム機をはじめとする日本製おもちゃが最も目立つところに並んでいたのだ。

 中でも多くのスペースを占めていたのが、ニンテンドースイッチ。同年11月までに韓国国内で累計60万台以上を売り上げるなど、PSを上回る人気を上回っている。また、この年末年始のテレビCMで一番目にしたのもニンテンドースイッチだった。

 不買運動のターゲットとされた企業について、マスコミはユニクロと同じように否定的な論調を繰り返している。ところが、ニンテンドースイッチを製造する任天堂についてネガティブに伝える記事は目にしたことがない。そう、報道が一貫していないのだ。

 そうなると、次のような疑問が湧いてくる。「NO ジャパン」運動とは一体何だったのだろうか―。

 同時に、韓国人は熱しやすく冷めやすいことも痛感した。どこの民族も同じことは少なからず言えるのだろうが、韓国人はその振り幅があまりに大きすぎる。マスコミやネット上では、今も反日を声高に訴える文章が目立つ。一方、町を歩くと昨年の盛り上がりは感じられなくなっている。

 ▽日本旅行は未だ低調

 落ち着いたように見える「NO ジャパン」運動だが、完全に終息したわけではない。

 その代表が、日本への旅行だ。日本政府観光局(JNTO)がまとめた19年の訪日外国人客数(推定値)では、韓国からの訪日客は558万4600人。18年比で25・9%減と大きく落ち込んだ。依然として低調で回復の兆しは見えていない。裏付けるように、観光庁によると昨年12月に訪日した韓国人旅行者は18年12月に比べ63・6%減の24万8千人にとどまっている。

このあおりを受けているのが、日本への路線を持つ格安航空会社(LCC)。搭乗客の少なさから採算が取れず、地方便を中心に減便や運休を余儀なくされている。昨年11月に日本に一時帰国した際に訪れた東京・銀座の飲食店でも店員がため息交じりに「以前は外国人観光客と言えば、中国と韓国で二分されていた。しかし、今では韓国人旅行者は目に見えて激減している」と話していた。東京ですらこの状態だった。ならば、地方の状況は推して知るべしだろう。

 だが、多くの韓国人は違う思いを抱いている。そう筆者は考える。本当は日本に旅行したいのだ。今は、マスコミやネットで繰り広げられる反日的な論調が収まるのを静かに待っているのだろう。東京や大阪といった主要都市への便数が回復しつつあるのは、そういう心情を見越しているのだろう。

 ▽4月の総選挙に注目

 韓国の文在寅大統領は1月7日、「新年の辞」を発表した。そこでは、日本に対して輸出規制の撤回を求めるなど従来通りの主張がなされていた。内容だけを見れば相変わらずの強気の姿勢を維持している。しかし、言葉の勇ましさとは裏腹に、表情や口調を昨年と比較するとトーンダウンしているように感じられた。復調の兆しが一向に見えてこない韓国経済の現状を受けて、日本への姿勢を見直そうとしているのかも知れない。

 とはいえ、楽観はできない。今年4月には国会議員を選ぶ総選挙が行われるからだ。文氏の任期は22年5月までで、来年には大統領選挙も控えている。文氏にとっては残りの政権運営や後継者を選ぶ上でも非常に重要な選挙となる。それゆえ、支持率低迷に苦しむ文氏が日本に強硬な態度を取ることで人気回復を計ったとしても何ら不思議ではない。

 韓国で暮らす日本人である筆者としては、わずかでも良いので関係が良くなってほしいと願う。しかし、両国が抱える懸案は何一つ解決していないのも事実。きっかけさえあれば「NO ジャパン」運動が再燃する可能性は十分にある。日韓関係は今年も予断を許さない。

【#ダイヤモンド・オンライン】韓国で若者の失業が深刻化、文政権の経済運営が環境悪化に追い打ち

● 韓国で若年層の失業問題が 深刻さを増している

 韓国で、若年層の失業問題が深刻さを増している。OECDによると、2018年、同国の全失業者に占める25~29歳の割合は21.6%に達した。7年続けて、韓国における20代後半の失業者の割合はOECD加盟国内で最悪の状況になっている。韓国人の友人に尋ねても、「若い人たちが就職に関して希望が持てない状態になっている」とため息をついていた。

 一部の世論調査によると、若年層を中心に、文在寅ムン・ジェイン)大統領に雇用対策などを求める人々は多い。その背景には、苦しさを増す生活環境を何とかしてほしいという、人々の切実な思いがある。

 しかし、左派の政治家である文大統領にとって、総選挙を控える中で労働組合などの既得権益にメスを入れることは難しい。結果的に、若年層の雇用状況にしわ寄せがいってしまうことになる。ある意味で、文大統領は若年層の窮状に目をつぶらざるを得ない状況に追い込まれているともいえる。

 当面、韓国ではそうした状況が続きそうだ。若年層が将来に希望を持てない状況は、国の今後にとって良いことではない。それは、韓国経済の安定と成長にマイナスの影響を与える。それに加えて、米中の貿易摩擦など、韓国経済を取り巻く不確定要素も増えている。短期間で韓国の雇用環境が改善に向かうとは考えづらい。事態はかなり深刻だ。

● 韓国の若年失業率を 高めた要因

 韓国では20代の失業率が、全体の失業率を上回る状況が続いている。これは主要国の雇用環境とは対照的だ。近年、世界的に人手不足が深刻化している。日米を筆頭に労働市場はタイトな状況にあり、OECD加盟各国においても若年層の雇用は改善基調となってきた。

 その要因の一つとして、韓国特有の経済構造がある。経済の専門家の中には、韓国では職業選択の機会が相対的に制約されているとの見方もある。どういうことかといえば、韓国では労働組合の影響力が非常に強い。雇用環境が悪化すると、労働組合既得権益を守ろうと必死になる。そのため、企業は人材採用に積極的になりづらい状況が続いてきたとみられる。加えて、サムスン電子などの大手企業に就職するには熾烈な競争に勝ち残らなければならない。

 さらに、文大統領の経済運営が雇用環境の悪化に追い打ちをかけてしまった。文氏は、所得主導の経済成長を目指してきた。

 理論的に、所得の増加には政府が、規制を緩和するなどして成長期待の高い分野にヒト・モノ・カネが向かいやすい環境を整備することが大切だ。構造改革を進めるために、政治家は国内の多様な利害を調整し、持続的に経済全体が上向くよう方策を練らなければならない。その上で、研究・開発など民間の取り組み活動がよりサポートされるとの期待が高まれば、企業は設備投資を積み増し、雇用が生み出される。それは所得の増加を支える重要な要素だ。

 しかし、文政権は、この発想とはかなり異なる政策を進めてしまった。さらに、半導体市況の悪化などによって景気が減速する中で、文政権は企業が耐えられないペースで最低賃金を引き上げてしまった。

 この結果、文氏の目論見(もくろみ)とは逆に、収益確保を目指して人手を減らさなければならない企業が増えた。文氏は労働組合など、一部の支持層の支持と引き換えに、経済全体の力を大きく棄損してしまったといえる。文政権が経済運営に最低限必要な専門知識を持った人材を確保できていないと、その体制に懸念を募らせる市場参加者もいる。

● 中国に依存する 経済運営には限界

 韓国の雇用環境の悪化の一因として、最大の輸出先である中国が、経済成長の限界を迎えたことも見逃せない。中国向け輸出は韓国の輸出全体の約27%を占める。2018年以降、中国経済の減速とともにサムスン電子をはじめとする韓国企業の収益は大きく悪化した。それも韓国の雇用環境を軟化させた要因だ。

 文政権は何とかして中国の理解を取り付けて、輸出の減少を食い止めようと必死だ。一方、中国は全くと言っていいほど韓国を相手にしていないように見える。中国としては、韓国が安全保障面を中心に米国と距離を置き、朝鮮半島情勢が自らの意向に沿う状況を目指せればよいはずだ。そのため、中国は韓国への経済制裁を続けている。

 また、消費や生産活動が低迷する中で、中国には韓国をかまうゆとりもない。現在、中国は減税などを進めて個人消費を支えようとしているが、景気はまだ底を打ってはいない。香港の反政府デモや台中関係の先行き懸念などを考えても、中国は国内の社会心理の改善を最優先しなければならない。中国の需要を当てにして、韓国が雇用を中心に経済の安定を目指すことはかなり難しくなっている。

 韓国は、米中通商摩擦などに伴う世界的なサプライチェーンの混乱にも対応しなければならない。IT先端分野での米中の覇権争いは、そう簡単には収束しないだろう。今後、米国政府が韓国の企業に対して中国のファーウェイなどIT先端分野での取引を制限するよう求めることも考えられる。同時に、米国が中国のIT先端分野での取り組みを抑え込もうとすればするほど、中国企業は自力で先端テクノロジーを開発し、収益を得ている。

 韓国の企業が供給網などの再編にかかるコストを負担しつつ、ステークホルダーを満足させられるだけの付加価値を生み出すことができるか、不確実な部分が増えつつある。

 主要な収益源となってきた中国の成長が限界を迎える中、リスクへの対応力を蓄えるために人件費を削減せざるを得ない韓国企業はかなり多いようだ。それは、2019年、韓国の失業保険給付額が前年から25%増加したことが示唆している。

● 高まる韓国の 産業空洞化の懸念

 この状況が続くと、韓国の産業基盤は一段と縮小し、これまでにも増して雇用機会が失われる恐れがある。その展開を避けるためには、文政権が自国の経済の安定と活性化を目指して、真剣に構造改革を進める必要がある。つまり、在来産業から成長分野に経営資源が再配分されやすい環境を整え、新たな雇用の受け皿を生み出さなければならない。主要国の経済の歴史を振り返ると、財政・金融政策の手詰まり感が漂う中、構造改革の推進がその後の景気動向に無視できない影響を与えたことがわかる。

 しかし、文氏は、経済よりも、北朝鮮との関係強化を自力で進めようとしている。米国の懸念をよそに南北統一を夢見る文大統領が北朝鮮を重視すればするほど、朝鮮半島情勢の不安定感は高まりやすい。それは、韓国経済の安定感を損なう要因だ。加えて、人口減少から内需は低迷に向かうだろう。韓国の家計は債務の増大という問題にも直面している。

 韓国企業が自国内で、自力で、成長を目指すことの難しさは増している。生き残りをかけ、海外に出ていかざるを得なくなる企業は増えるだろう。コンビニ業界では営業時間の短縮や、省人化に踏み切り、コストを抑えなければならないケースも増えている。同時に、海外進出や省人化への取り組みが難しい企業もある。

 この状況が続くと、韓国では産業の空洞化懸念が高まるなどし、成長を目指すこと自体が難しくなるだろう。雇用環境は追加的に悪化し、人々の不満はさらに膨張すると考えられる。

 今後の展開によっては、米中経済の減速が一段と鮮明化し、韓国の景気減速・後退懸念が高まる可能性も否定できない。その場合、海外投資家が株を売却するなどして急速な資金流出が起きるなどし、韓国の雇用・所得環境にはかなりの影響が及ぶだろう。

 今のところ、文政権がこうしたリスクにどう対応できるか、妙案が見当たらない。経済界が切望する日韓通貨スワップ協定の再開のめども立たない。今すぐ韓国経済がかなり厳しい状況を迎えるとは考えづらいが、先行きは楽観できない。

 (法政大学大学院教授 真壁昭夫)

【#高英起】観光客を無慈悲に射殺…北朝鮮「19歳少女」の数奇な運命

韓国統一省は20日、韓国国民の北朝鮮個別観光について、「国連制裁の対象に当たらず、われわれが独自に推進可能な事業」として、「制裁に当たらないため、『セカンダリー・ボイコット』も適用されない」と強調したという。「セカンダリー・ボイコット」とは、制裁対象の北朝鮮に利益を供与した第3国の企業と個人を対象にした米国独自の対北朝鮮制裁をいう。

韓国人女性を射殺

現在、韓国国民は原則、北朝鮮への訪問が禁じられている。ただそれは、2010年の北朝鮮による哨戒艦「天安」撃沈事件を受けて実施している独自の制裁措置などによるものであり、国連制裁や米国の独自制裁で禁じられているわけではない。実際、日本や中国、オーストラリア、カナダなどの国民は現在も北朝鮮旅行が可能だ。

そして、南北対話の大きな進展を目指す文在寅政権は、個別訪問の実現の先に、南北協力事業として行われてきた金剛山観光の再開を見据えている。ただ、これについては北朝鮮側が冷淡である上に、韓国の国内事情の面でも、クリアすべきハードルは高い。

金剛山観光は韓国の現代グループが巨額の資金を投資して、ホテルなどの施設を建設、韓国からのツアーを2003年9月に開始したが、2008年7月に立入禁止区域内で韓国人女性の観光客が朝鮮人民軍北朝鮮軍)の兵士に射殺される事件が起こったことを受け、中断している。そしてこの事件はまだ、真相究明や補償などの「ケジメ」が付けられていないのだ。

それどころか、観光客を射殺した兵士は、北朝鮮で「英雄」として処遇されている可能性すらある。韓国紙・東亜日報の敏腕記者で、脱北者でもあるチュ・ソンハ氏は自身のブログで、韓国人女性を射殺したのは当時19歳の女性兵士だったという。19歳と言えば北朝鮮では成人だが、日本ではまだ「少女」として扱われる年だ。

チュ・ソンハ氏によれば、軍当局は事件後、この兵士に勲章を授与。さらに、兵士はこの事件の経験について、軍内の各部隊を講演して回った。このような場合、軍当局は兵役期間が過ぎても兵士を除隊させず「模範」として昇進させ、今頃は大隊長クラスになっている可能性が高いという。

金剛山が位置する江原道(カンウォンド)の駐屯部隊に配属されるのは、特に貧しい農場員の家庭の子どもが多く、部隊の環境もきわめて劣悪だとされる。

(参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為)

そのような境遇の兵士たちにとって、韓国人観光客を無慈悲に射殺した同僚が「英雄」となっている状況はどのような教訓を与えるか。2008年7月と同じような場面に遭遇したとき、引き金を迷わず引く兵士が少なくないのではないだろうか。

このような懸念が払しょくされない限り、いくら文在寅政権が前のめりになろうとも、金剛山観光は簡単には再開されないだろう。

【#デイリー新潮】独裁へ突き進む文在寅 青瓦台の不正を捜査中の検事を“大虐殺”

 文在寅ムン・ジェイン)政権が独裁にひた走る。青瓦台(大統領府)の不正を捜査する検事を一斉に閑職に追い込んだのだ。検事や裁判官を含む高官監視組織の新設に続く暴走だ。韓国観察者の鈴置高史氏が解説する。
青瓦台を捜査する検事を飛ばしてどこが悪い
鈴置:1月8日、韓国の法務部は最高検察庁の幹部、32人を地方などに左遷しました。文在寅大統領の側近の不正を捜査していた検事は全員、職を解かれました。保守系紙は「大虐殺」と呼んでいます。

 12月30日の高位公職者犯罪捜査処(公捜処)――日本では「高官不正捜査庁」などと訳されますが――の設置法の強行採決に続く動きです(「文在寅政権が韓国の三権分立を崩壊させた日 『高官不正捜査庁』はゲシュタポか」参照)。

「高位公職者」には検事や裁判官を含みます。文在寅政権はまず昨年末に「政権が気にいらない捜査をしたり判決を下せば、牢屋にぶちこむぞ」と脅す体制を整えた。そして今年に入るとすぐに、気にいらない検事の粛清に乗り出したのです。

 1月14日の新年の会見で、この人事に関し聞かれた大統領は「検察の人事権は法務部長官と大統領にある」「検察が特定の事件だけを選んで熱心に捜査すれば、国民の信頼を失う」と答えました。青瓦台を捜査する検事を飛ばしてどこが悪いのか、と開き直ったのです。

指揮権発動よりも陰湿
――指揮権発動ですね。

鈴置:それよりもたちが悪い。人事権を用いることで、事実上の指揮権発動を偽装するという、陰湿でせこい手を使ったのです。

 確かに、検事の人事権は大統領にあります。しかし、検察庁法の34条は「人事案に関しては法務部長官が検事総長の意見を聞いた後に大統領に上げる」よう定められています。

 保守派は同条項を掲げ、「秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官が尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長の意見を聞かずに発令したから、今回の人事は無効」と主張しています。

 一方、政権側は「秋美愛長官が尹錫悦総長を呼び出して人事案を提示しようとしたのに、面会を拒否された」と説明。尹錫悦氏を懲戒する姿勢を見せています。

 翌1月9日に秋美愛長官が、部下に対し「懲戒するための法令を探せ」と指示しました。国会本会議場でスマホに「指揮監督権限の適切な行使のための懲戒関連法令を見つけておいて下さい」と書きこんでいる姿が、毎日経済新聞のカメラに収められたのです。

「<単独>秋美愛『懲戒関連法令を探せ』と指示…尹錫悦を狙ってか」(1月10日、韓国語版)でその写真を見ることができます。

 政権とすれば、検察の先頭に立って文在寅政権の不正を暴く尹錫悦検事総長を辞めさせたい。しかし検事総長の任期は2年間と決まっています。尹錫悦氏は2019年7月に就任したばかりで、今すぐには首にできない。

 そこで秋美愛長官の呼び出したのに応じなかったことを「抗命」とみなし、処分に動いている――あるいはそう見せて牽制したのです。

検事を皆殺し、今は独裁時代か
――泥仕合になってきましたね。保守派は引き下がれないでしょう。

鈴置:もちろん、保守派は死に物狂いで抵抗しています。検察を左派が握れば、文在寅政権の不正を暴けなくなるだけではありません。自分たちが監獄に放り込まれるからです。

 この政権がスタートして10カ月後の2018年3月の段階で、前の保守政権時代に長官・次官級のポストを歴任した11人が収監されました。大統領の2人は除いてです。

 朝鮮日報の「懲役合計100年 『積弊士禍』の陰の理由」(2018年3月22日、韓国語版)が報じた数字です。

 保守の最大手紙、朝鮮日報は社説で「独裁時代に戻った」と非難しました。「『青瓦台の捜査は任せた』と言っておいて、検事を皆降格、今は独裁時代か」(1月9日、韓国語版)の前文の最後が以下です。

・大統領の不法疑惑と大統領側近の不正を捜査するや否や、人事権を振りまわして報復を加え、強制的に捜査から手を引かせたのだ。独裁国家でしか起きないようなことが「民主化運動」政権で繰り広げられている。

権力の私物化、李朝時代に戻った
 朝鮮日報はこの後も連日、ある日は1日に2本もの社説で権力の私物化を攻撃しました。韓国語版を要約しつつ訳します。

文在寅政権の不正を捜査していた尹錫悦検事総長の参謀たちの「大虐殺」が行われる一方、政権に近い検事が大挙、要職を占めることになった。ソウル地検の検事正には文大統領と共に働いたことのある、大学の後輩が任命された(「検察の捜査陣を飛ばしても『青瓦台の不正』が消え去るわけではない」=1月10日)

・権力を狙った捜査を妨げる司法妨害は、米国の大統領弾劾のもっとも重要な要件である。ニクソン(Richard Nixon)大統領はウォーターゲート事件を捜査していた特別検事を解任したことで弾劾の危機に瀕し、辞任に追い込まれた。尹錫悦捜査陣を虐殺した「1月8日事件」の本質も変わるところがない(「夢の中でも起きないことをやってのけた政権、正気に返れ」=1月10日)

・政権側が「抗命」を理由に尹錫悦総長に職を辞すよう圧迫している。王命に逆らった罪を犯したとして、李氏朝鮮時代の義禁府(捜査機関)に連れて行かれるのと同じだ。検察が国民の信頼を失ったのは、権力に屈従してきたからだ。だから検察改革は権力からの独立が出発点となった。ところが政権側は検察が権力に屈従せず「抗命」したと言うのである。泥棒が自分を捕まえようとする検察の捜査陣を空中分解させておいて「検察の抗命」に話をすり替えようとしているのだ(「『王命に逆らうのか』、李氏朝鮮時代に戻った民主化政権の憤怒」=1月11日)

 同じ保守系紙ながら、朝鮮日報と比べれば穏健な東亜日報や、一時は文在寅政権に近寄り「中立系紙」と見なされるようになった中央日報も、今回の検察人事に関しては社説で厳しく批判しました。

 東亜日報の社説の見出しは「現権力を捜査中の検事総長の手足をすべて奪う、検察人事の暴挙」(1月9日、韓国語版)でした。「暴挙」と言い切ったのです。

 中央日報の社説の見出しも負けず劣らず激しいものでした。「暴圧的な検事の人事、正義が虐殺された」(1月9日、韓国語版)です。

三権分立の崩壊」を書かないハンギョレ
――左派系紙は? 

鈴置:ハンギョレも社説「検察の『破格の人事』、『公正な捜査』が保障されねばならぬ」(1月8日、韓国語版)で「この人事が捜査に影響を与えてはいけない」と主張しました。

 曺国(チョ・グッ)前法務部長官の疑惑には国民の怒りが爆発しました(「曺国法務長官が突然の辞任 それでも残るクーデター、戒厳令の可能性」参照)。

 それにもかかわらず、ハンギョレは疑惑をほとんど報じなかったので、国民から「文在寅御用新聞」と馬鹿にされました。怒ったハンギョレの若手記者が、編集幹部の解任を要求するなど反乱を起しています。

 だからこの社説でも、青瓦台の犯罪の隠ぺいを助けると見なされる主張は避けたのでしょう。でも、骨抜きにされた検察に「しっかりやれ」と要求すること自体がおかしい。

 将来、「検察の捜査が不十分だ」と国民が怒りを爆発させた時に「我々は公正な捜査を求めていた」と言い訳するための「アリバイ社説」でしょう。

 ハンギョレはそれどころか「尹錫悦総長に近い検事が要職を独占していることに検察内部からも批判があった」「選挙で選ばれていない権力には民主的統制が必要だ」と書き、今回の人事には正当性があったと説明しました。文在寅大統領の説明そのままです。

 民主化の旗手を自認するハンギョレが、三権分立が危機に瀕し民主化が後退している現実を一切、指摘しなかったのです。

 そもそも、ハンギョレの記者たちにはそんな認識がないのかもしれません。韓国人は党争――仲間内の争いに陥ると、周りが見えなくなってしまう。そうやって自ら国を滅ぼしてきたのです。

1日に3つの検察平定作戦
――それにしても保守系紙からはこれだけの批判。政権の暴走に少しは歯止めがかかりましたか? 

鈴置:真逆でした。政権は暴走を加速しました。1月10日、秋美愛長官は検察が職制にない組織を新設するのを規制しました。捜査チームをバラバラにされた尹錫悦総長が、新たな組織を作って政権の不正の捜査を続けるのを防いだのです。

 1月13日、政権側は1日にして3つの検察平定作戦を実行しました。まず、青瓦台は曺国前法務部長官への検察の捜査は人権侵害に当たるとして、国家人権委員会に調査を依頼しました。

 法務部は検察の職制改編を発表。権力の犯罪を暴く、日本の地検特捜部に当たる部署を大幅に減らしました。「廃止・縮小された部署のほとんどが現政権の実力者を捜査中」と東亜日報の社説「検察は職制改編と人事で圧迫されても、国民だけ見て前に進め」(1月15日、韓国語版)は指摘しています。

「とどめ」は1月13日に刺された
 さらに国会は、捜査指揮権を廃止して検察を弱体化する一方、警察の権限を強化する法案を通しました。与党の「共に民主党」は過半数を持ちませんが、選挙法改定で抱き込んだ小政党も賛成に回ったのです。

 保守の牙城だった検察から力を奪ったうえ「警察を左派の手先に使うのが目的」と韓国の法曹関係者は口をそろえます。リベラル派の弁護士も含めてです。

 検事や裁判官を含む政府高官を捜査する公捜処(高官不正捜査庁)の設置は昨年末に押し通しました。ただ公捜処は組織が小さく、実働部隊が手薄。そこで、保守派に睨みを効かせるのに足りない部分は警察力で補う作戦と考える韓国人が多い。

 また法案を通す過程で、国会議員は公捜処の捜査対象から外すことになりましたが、力を強めた警察を手足に使えば、立法府も牽制できることになります。

 中央日報の「青瓦台・政府・与党総動員、韓国検察の手足が縛られた」(1月14日、日本語版)は「1月13日を境に検察は変わった。手足が縛られたのだ」と書きました。検察は――韓国の三権分立は1月13日にとどめを刺されたのです。

保守大合同で活路を図るが……
――今後、文在寅政権はやりたい放題ですね。

鈴置:公捜処が動きだすのは7月。保守は4月15日の国会議員選挙で過半数をとって、公捜処設置法を廃止に追い込むつもりです。

 ただ、朴槿恵(パク・クネ)大統領の罷免騒動の際、弾劾に賛成するか否かで保守党は2つに割れました。韓国は基本的に小選挙区制ですから、分裂したままなら勝てる可能性は低い。

 300議席中、47議席を比例投票で選びますが、昨年12月27日の選挙法改編で小政党に優先的に配分する仕組みになった。最大の保守政党自由韓国党は比例では1議席も取れないとの予測もあります。そこで保守側は中道保守政党も含めた大合同を模索し始めました。

――保守が4月の総選挙で負けたら? 

鈴置:左派政権のやりたい放題になります。司法府を我がものとし、立法府も脅せるようになるのですから。

左も右も民主主義を壊す
――次の大統領選挙で保守が勝てば、韓国に三権分立が戻るのでしょうか。

鈴置:そう訊くと首を横に振る韓国人がほとんどです。まず、保守派は「そもそも、このまま行けば我々は大統領選挙で勝てない。左派政権が警察を使って選挙に介入して来るからだ」と説明します。

 確かに、今回の検察人事で捜査を妨害された蔚山市長事件。青瓦台が警察を使って対立候補を陥れ、文在寅大統領の支持者を当選させた、との疑いが持たれています。

 一地方都市の首長選挙でも介入したのですから、大統領選挙ともなれば、警察あげての大規模な妨害工作が起きて不思議ではありません。

 一方、普通の人は「保守が次の政権を取っても、もう、元には戻らない」と言います。司法も立法もコントロールできる――。政権にとってこれ以上に都合のいい話はない。保守の側だっていったん政権を取れば、こんな便利な武器は握って放さない、というわけです。

――結局、誰が政権に就こうが韓国の民主主義は壊れていく……。

鈴置:そういうことです。もう一度言います。韓国人は党争――仲間内の争いに陥ると、周りが見えなくなってしまう。そうやって自ら国を滅ぼしてきたのです。

鈴置高史(すずおき・たかぶみ)
韓国観察者。1954年(昭和29年)愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。日本経済新聞社でソウル、香港特派員、経済解説部長などを歴任。95~96年にハーバード大学国際問題研究所で研究員、2006年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)でジェファーソン・プログラム・フェローを務める。18年3月に退社。著書に『米韓同盟消滅』(新潮新書)、近未来小説『朝鮮半島201Z年』(日本経済新聞出版社)など。2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年1月21日 掲載

【#朝鮮日報】文国会議長はもう用無し?

選挙法など法案通過の一等功臣なのに…金最高委員「息子の選挙区世襲はダメ」
息子の妻と孫、教育のために公館に転入

 与党「共に民主党」指導部が、文喜相(ムン・ヒサン)国会議長の息子による地域区(小選挙区)の「世襲」の可能性を事実上閉ざそうという雰囲気だ。文議長の選挙区を戦略公薦(党公認)の対象区に指定したかと思えば、最高委員が自ら「政治権力の代替わり(世襲)は国民が同意しない」と公の場で批判した。政界では「選挙法改正案と高位公職者犯罪捜査処設置法案を処理した際の『一等功臣』だった文議長が、民主党に『狡兎(こうと)死して走狗(そうく)烹(に)らる(必要な時は重宝されるが不要になればあっさり捨てられる)』の仕打ちを受けるのではないか」との声が聞かれる。

 共に民主党の金海永(キム・ヘヨン)最高委員は20日、党の会議で「親が国会議員として活動している場合、その選挙区で次の任期にその子女が同じ党の公認を受けて出馬するのは国民感情を考えると納得しがたい」と述べた。文議長の息子、ソクキュン氏(49)が父の選挙区である京畿道議政府甲から出馬すると宣言したことを指して発言したものだ。金最高委員は、共に民主党の(候補を決める)党内選の規則が「権利党員(党費を納める党員)50%、一般国民50%」という点に言及し、京畿道議政府甲で党内選を実施することに反対の立場を表明した。金最高委員は「地域委員長(文議長)は普段から党員を組織する立場にあるため、(文議長の息子が)党内選に出馬すれば権利党員部門で絶対的に有利になる」と述べた。金最高委員は党指導部と事前のすり合わせをせずに発言したとしているが、この日、一部の指導部関係者は非公開の会議で「非常によくやった」と同意したという。さらに最近、共に民主党の戦略公薦管理委員会は、議政府甲の選挙区では党内選を行わずに戦略公薦の対象区とすることを決めた。ソクキュン氏が党の公認を受けるのは困難になったとの分析だ。ある野党関係者は「共に民主党が文議長を用無しとして切り捨てたのではないか」と話した。

 文議長側は困惑している雰囲気だ。文議長は政府の予算案など争点の法案の処理当時「息子に選挙区を引き継がせようと、露骨に与党の肩を持っている」と野党から抗議を受けていた。それでも「私の息子は政治の授業も受けたしキャリアもある」として「実力がなければ党内選で落選するのではないか」と述べた。しかし、党内選すら行えない可能性が高まってきた。ある指導部議員は「文議長の息子が党の公認を受ければ首都圏での選挙の行方に否定的な影響を与えるだろう」として「議論しなければならないが、党内選を行う可能性は極めて低い」と述べた。

 一方、文議長が議長に就任した直後の2018年7月、息子ソクキュン氏の妻と孫たちがソウル・漢南洞の公館に転入していたことが確認された。文議長の孫は19年1月、漢南小学校の児童会長になり、昨年末にソウル地域の中学校への進学を割り当てられたという。ソクキュン氏は選挙に出馬するために議政府甲の地域に残った。子どもの教育のために、また別の「親の特権」を使ったわけだ。文議長側は「5月に議長の任期が終われば孫たちも転校させる予定」と説明した。

キム・アジン記者

【#朝鮮日報】どちらが狙撃しやすいか…韓国軍、目標が小さく見える新型観測鏡を配備

1台2000万ウォンの狙撃用観測鏡…銃に付いたスコープより低倍率

 韓国軍が昨年から「命中率向上」を名分として一線部隊に配備している新型の多機能観測鏡(写真)が、銃に付いている照準用のスコープより倍率が低いということが20日までに分かった。狙撃手(スナイパー)と共に行動する観測手(スポッター)は、命中率を高めるために観測鏡で標的を精密観測し、その情報を狙撃手に伝える。ライフルスコープより性能が低い観測鏡では、観測手が自分の役割をきちんと果たせない。1台およそ2000万ウォン(現在のレートで約190万円。以下同じ)するこの観測鏡の配備を巡って、韓国軍内外からは「狙撃手の概念もきちんと理解していない装備運用」という批判が出た。

 韓国軍関係者は「狙撃手を補助する観測手に昨年から新型の多機能観測鏡が配備されたが、最大倍率は5.7倍というレベルで、一般的な狙撃手のスコープより低い」として「一線では、これを巡って『本当にきちんとした観測鏡を与えているのか』という声がかなりある」と伝えた。韓国軍の狙撃手が現在使っているライフルスコープは、3-12倍に拡大して標的を識別できる。従来使用していた狙撃用観測鏡は12-40倍の水準だったといわれており、新型の多機能観測鏡はこれより倍率が格段に低いということになる。

 観測手は、狙撃手の撃った弾が外れた場合、これを修正する役割を担う。そのため観測手が使用する観測鏡は、狙撃手のライフルスコープより倍率が高いことが一般的だ。これについて韓国軍は「地形やさまざまな敵の位置など全般的な状況観測のため、視野が広い観測装備が必要」だとし、さらに「新型多機能観測鏡は夜間の敵を識別するなど、さまざまな機能を追加で持っている」と説明した。だが、ある関係者は「観測鏡が広い視野も必要とするのは間違いないが、倍率を高めて正確にターゲットを識別する能力もまた有していなければならない」として「数千万ウォン(1000万ウォン=約95万円)する新型観測鏡が、事実上双眼鏡レベルの拡大能力しか持っていないのは残念」と指摘した。

 韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ専門研究委員は「韓国軍当局が狙撃手の運用概念をきちんと理解しておらず、まるで砲兵のように考えているのだと理解している」と語った。

梁昇植(ヤン・スンシク)記者

【#朝鮮日報】ホルムズ派兵 米軍駐留経費交渉とは無関係=韓国外交部

【ソウル聯合ニュース】韓国外交部は21日の定例会見で、韓国政府がイラン近海・ホルムズ海峡への軍派遣を決定したことについて、在韓米軍駐留経費の韓国側負担を決める米との交渉や、南北協力事業の推進構想とは「明白に何の関係もない」との立場を明らかにした。

 米国は昨夏から韓国をはじめとする同盟国に有志連合に加わるよう要請し、韓国政府も一時は参加を前向きに検討していたとされる。だが韓国政府はソマリア沖アデン湾に派遣されている韓国海軍「清海部隊」の活動範囲をホルムズ海峡一帯に拡大する形での事実上の「独自派遣」を選択した。

 韓国の独自派遣という決定は米国の要求にある程度応えるものであるため、在韓米軍駐留経費の韓国側負担を決める交渉、北朝鮮への個人旅行などの南北協力事業に対する米国の態度に影響を与える可能性も指摘されたが、外交部はこれらの問題と軍派遣は別問題と強調したことになる。

 外交部当局者は軍派遣の決定がイランとの関係にどのような影響を及ぼすかについて、「イランとの関係はわれわれが最善を尽くして管理しなければならず、外交的努力をすべて行う」と話した。

【#朝鮮日報】フィリピンに不法輸出したごみ5千トン、1年半ぶりに韓国に返送

 2018年にフィリピンへと不正に輸出された韓国のごみ5100トンが1年半たって韓国に返送される。問題のごみは韓国の廃棄物輸出業者が現地の輸入業者と組み、リサイクル可能な合成プラスチックを装い、フィリピンに輸出したものだ。実際はリサイクルが不可能なごみだったことが判明し、フィリピンの環境団体が在フィリピン韓国大使館前で「持ち帰れ」と抗議デモを行うなど論議を呼んでいた。

 米CNNは19日、フィリピンに違法に放置されている韓国の廃棄物5100トンの最終返送作業が始まったと報じた。韓国環境部は20日、5100トンのうち約800トンの返送作業が始まったことを確認した。韓国政府は今年中に残る廃棄物も全て運び戻す計画だ。包装後港への輸送費用はフィリピン政府、フィリピンの港から韓国・平沢港へ輸送後、焼却処分するまでの費用は韓国政府がそれぞれ負担する。

 韓国政府は昨年1月、フィリピンの港湾に保管されていた1400トンを韓国に輸送した後、フィリピン政府と協議を続けてきた。先行して運ばれたごみ1400トンはコンテナに積まれた状態だったため、輸送が容易だったが、残る5100トンは既に私有地に投棄されており、再び包装の上で輸送するのが困難だった。環境部関係者は「廃棄物の返送に使う貨物船を別途運航するのではなく、フィリピンから韓国に向かう貨物船の空きスペースを利用して運ぶため、時間を要する」と説明した。

 5100トンが返送された後の処理も問題だ。費用は10億ウォン(約9500万円)以上かかると見込まれるが、誰に原因があるのか特定されてないからだ。政府と地方自治体は予算を投入し、先に処理を進めた上で、不正輸出に関与したC氏に費用を請求する計画だが、C氏はフィリピンに潜伏して行方が分からない状況だ。

キム・ヒョイン記者

【#朝鮮日報】日本、大きく華やかに飾った「独島は日本領土」展示館再オープン

 日本政府が独島は日本領土だと主張する「領土・主権展示館」を20日、大幅に拡張してリュニューアルオープンさせた。新設から2年にしての拡張・移転だ。

 日本政府はこの日、独島、尖閣諸島(中国名:釣魚島)、ロシアと領土紛争中の千島列島(ロシア名:クリル列島)4島の領有権を主張する「領土・主権展示館」を東京都千代田区霞が関の三井ビル1・2階に新たにオープンさせた。2018年1月にオープンした旧展示館は日比谷公園内の市政会館地下1階にあったが、全体の広さが100平方メートルに過ぎなかった。安倍内閣は、旧展示館が狭くて一般人が訪問しにくいとの判断に基づき、通行量が多くて観光客が多数訪れる赤坂とも近い場所に移転すると同時に、広さ670平方メートルに拡張した。

 21日の一般公開に先立ち報道関係者向けに公開された展示館は文部科学省庁舎の向かい側でアクセスが大幅に良くなった。以前とは違って通りかかった人もすぐに入って見やすいように「領土・主権展示館」という大型看板が立ててあった。

 独島館は尖閣諸島と千島列島4島展示場の間にあった。以前の独島館は日本の主張が掲載された印刷物と書籍を集めた小さな書店のような雰囲気だった。動画も24インチテレビモニターで見るのが全てだった。

 しかし、今回は広さ約120平方メートルと大幅に広くなり、ハイテク博物館のような雰囲気に変わった。以前は日本人たちが独島でアシカを獲っていた写真が展示してあったが、新しい独島館には大型のアシカの模型があり、日本人の感性を刺激する。動画が見られるモニターも2倍以上大きくなり、拡張現実(AR)やジオラマ(立体縮小模型)を活用して独島が日本領土だという主張を強調した。

 日本政府は、独島館の出入口から大きな文字で「竹島(独島の日本名)」「1953.夏-現在 韓国の実力行使による不法占拠」と書いていた。韓国が不法行為をしていると強調したものだ。独島館の右側の面にも1951年のサンフランシスコ講和条約以降、李承晩(イ・スンマン)大統領の平和線設置などを日誌形式で羅列し、「韓国の不法行為」を広報している。日本は「領土・主権展示館のグローバル化」にも力を入れている。この日、展示館の住所を確認するため「グーグルマップ」で検索すると、「National Museum of Territory & Sovereignty(領土・主権国立博物館)」という英語名が表示された。

 「領土・主権展示館」の拡張・再開館は、安倍政権が独島をはじめと領有権問題にさらに強硬な施政で臨むという「挑発宣言」とも言える。安倍政権は日本の右翼の主張をそのまま受け入れて独島をはじめとする領土問題に積極的な姿勢を見せている。特に独島は歴史的、法的に韓国領土であることが立証されているのにもかかわらず、無理な主張を展開してきた。安倍政権が展示拡張・再開館で独島問題を尖閣諸島や千島列島4島問題と同様に扱うという姿勢を明確にすることにより、韓日の確執が新たな次元に拡大するかもしれないとの見方もある。

 茂木敏充外相は同日の国会演説で「竹島は歴史的事実に照らしてみても国際法上も日本固有の領土だ」と主張した。日本の外相は2014年以降、独島が日本領土だという無理な主張を国会で続けているが、日本の「領土・主権展示館」拡張・再開館と相まって確執が深まるとの声がある。

東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員

【#朝鮮日報】米紙「南北共同五輪誘致構想は絵に描いた餅」「文大統領はラ・ラ・ランドに住んでいる」

 米ワシントンポストは18日、文在寅ムン・ジェイン)大統領が新年の辞の記者会見で2032年の五輪南北共同誘致を表明したことを「絵に書いた餅(pie in the sky)」と評した。南北関係、北朝鮮の人権問題、外国人観光客、報道陣の安全問題を考えると現実性を欠くとの分析だ。

 同紙は「これほど大規模のイベントを共同で準備するほど韓国と北朝鮮が何年も安定的な関係を維持し、世界のメディアが参加し、数百万人の観衆が自由に競技を楽しむことができるという考えは全く『絵に書いた餅』だとアナリストの多くが語る」と伝えた。

 同紙は文大統領の対北朝鮮構想について、「空想家的(visionary)な物から愚かな(foolish)物までに分かれる」とし、「北朝鮮は韓国と対話することを拒否し、軽蔑と侮辱に満ちた公式報道を通じてのみ意思疎通を行っている」と指摘した。同紙は北朝鮮女子サッカーチームが今年2月、済州島で開かれた東京五輪最終予選に参加せず、昨年10月に平壌で開かれたサッカー・ワールドカップ予選の韓国対北朝鮮戦が無観客・中継なしで行われたことを例に挙げた。ヒューマン・ライツ・ウォッチでアジア局副局長を務めるフィル・ロバートソン氏は「北朝鮮に対する認識に関して、文大統領は『ラ・ラ・ランド』(ファンタジー映画)のような別世界に住んでいる。五輪共同開催提案は現在の政治的現実と完全にかけ離れた太陽政策的楽観主義の上に構築された巨大プロジェクトだ」と評した。

 同紙は北朝鮮の人権と安全の問題も指摘する。「2022年の(サッカー)ワールドカップを誘致したカタールが建設現場の移住労働者を搾取しているとの批判を受けたが、北朝鮮の五輪競技場が強制労働で建設されるとすればどうか。大学生オットー・ワームビア氏がなぜ平壌訪問中にポスターを破った疑いで監獄に閉じ込められ、昏睡状態に陥り、米国に帰国した直後に死亡したのかを思い出せ」と書いた。米国防フォーラムのスーザン・ショルティ代表は同紙に対し、「(韓国と北朝鮮の)両国が共に五輪誘致に取り組むことは北朝鮮住民に毎日加えられる過酷な行為を無視するものであり、活気ある共和国である韓国の地位を(北朝鮮と)同じ地位におとしめるものだ」と述べた。

金真明(キム・ジンミョン)記者

【#朝鮮日報】韓国統一部、協議も対策もなしに北朝鮮観光を推進

 韓国統一部(省に相当)の当局者は20日北朝鮮の個別観光について「世界の人が皆行っている」として「韓国人の個別観光に特別厳格な物差しを当てる必要はない」と語った。メディア向けのブリーフィングで「北朝鮮軍が韓国人観光客を撃ち殺したことが2008年の金剛山観光中断の原因だった」という趣旨の指摘が出たときに示した反応だった。韓国国民の身辺安全対策を用意できず金剛山観光が再開できない状況で、個別観光は押し通したいという意味だと受け止められている。

 統一部は20日午前、ブリーフィングを開催したいと案内を出した。文在寅ムン・ジェイン)大統領が今月14日の新年会見で言及した北朝鮮個別観光について説明したいとして、検討中の個別観光シナリオを公開した。南から金剛山・開城へ直接向かう陸路観光と、第三国を経由して北朝鮮に向かう観光、外国人の南北連携観光という三つのシナリオだった。だが、どのシナリオにも確実な身辺安全保障対策は用意されていなかった。北朝鮮・中国と事前協議をした痕跡も、米国など国際社会から理解を得ようとした努力も見られなかった。大統領の「個別観光」発言に、統一部が慌てて生煮えの「3無の希望事項」を押し付けた、という指摘が出ている。

 北朝鮮側と協議がなされていない一方的な構想という点から、個別観光案が実現する可能性はかなり低いと評されている。北朝鮮が2月末までに金剛山の韓国側施設を撤去するよう要求している状況で、金剛山・開城への陸路観光や南北連携観光を推進するのは困難なのが現実だ。第三国経由観光のケースでも、北朝鮮がビザを出してくれる可能性が高くない。

 韓国政府は20日、「個別観光は、国連制裁はもちろん米国の独自制裁にも抵触しない」という点を数回にわたって強調した。だが米国政府からは、韓国政府の制裁離脱、南北経済協力の「急ぎ過ぎ」に対する懸念の声が続いている。統一部の当局者は、個別観光が「韓米ワーキンググループ」の協議対象かどうかについて「検討しなかった」と語った。さらに、北朝鮮観光の鍵となる観光客の安全対策からは事実上目を背けた、という指摘が出ている。統一部の当局者は「中国の旅行会社などで身辺安全問題を準備するだろう」と発言した。北朝鮮当局と中国の業界に韓国国民の安全の問題を任せる、という意味だと解釈されている。

金慶和(キム・ギョンファ)記者

【#朝鮮日報】北からは反応ないのに…韓国統一部「北発給のビザで中国の旅行代理店を利用すればいい」

韓国政府「中国の旅行会社が北朝鮮ツアーを販売し安全教育もする」と期待

専門家「第三国が守ってくれるので命懸けで奥地を探険しろというのか」

米国は韓国政府と異なる立場「韓米ワーキンググループで協議を」

 文在寅ムン・ジェイン)大統領が新年記者会見(14日)で「北朝鮮への個別観光」に言及してからわずか6日後の20日、韓国統一部(省に相当)は「北朝鮮個別観光」の三つのシナリオを公表した。統一部の当局者はこれらのシナリオについて説明する際、複数回にわたり「想像の翼を広げるとき」「政府の公式的な発表ではなく実務レベルでの検討」という言葉を使った。大統領が年頭から北朝鮮の個人観光をせきたてるため、綿密な検討もないまま時間に追われて出てきた「未完成のシナリオ」であることを認めた形だ。このように統一部が安全対策抜きの個人観光を進めていることについて、識者らは「国民を奥地の探検やサバイバルゲームに行かせようとしている」などと指摘する。

■外国の旅行会社に国民の安全対策を丸投げ

 韓国政府が最も有力な案として検討しているのは「第三国経由の観光」で、これは北京の北朝鮮大使館や瀋陽総領事館北朝鮮ビザを受け、中国の旅行会社が販売する北朝鮮観光ツアーを利用するというものだ。しかし現在、北朝鮮は韓国国民に観光目的のビザを発給していない。そのため北朝鮮が応じなければ実現不可能な「虚妄のシナリオ」にすぎない。

 あるいはたとえ北朝鮮が応じたとしても、国民の安全をどうやって担保するか検討も行われていない。2008年に金剛山観光が中断した理由は、北朝鮮が韓国人観光客を射殺し、これについて韓国政府が再発防止や安全対策を何度も要求したにもかかわらず、北朝鮮がこれらに一切応じなかったからだ。上記の統一部当局者にこの点を指摘したところ「個人観光は(かつて現代峨山が行っていた)事業形態の金剛山観光とは異なる」としか説明しない。確実な身の安全の保障がないまま個人観光の実現を目指すということだ。

ワシントン=趙儀俊(チョ・ウィジュン)特派員

【#朝鮮日報】ここも開いてる…韓国政府、北朝鮮称賛サイトも放置

北朝鮮の対南宣伝ポータル「朝鮮の今日」、2015年にアクセス遮断も現在は閲覧可能

 北朝鮮観光を紹介するウェブサイト「朝鮮観光」のほかにも「朝鮮の今日」など、金正恩キム・ジョンウン)国務委員長を称賛する複数の北朝鮮体制宣伝用ウェブサイトについて、これらが韓国国内でもアクセス可能な状態で放置されていることが20日までに分かった。韓国統一部(省に相当、以下同じ)、国家情報院、警察庁などが南北協力を優先する文在寅ムン・ジェイン)政権に忖度(そんたく)し、「安全保障上の危害がある」とされるサイトの警戒や取り締まりを怠っているとの指摘が相次いでいる。

 本紙が取材したところ、ポータルサイト形式の対南宣伝サイト「朝鮮の今日」は韓国国内でもパソコンやスマートフォンで自由にアクセスできた。ソウル市鍾路区の韓国外交部庁舎、韓国大統領府の一部建物といった政府施設内でも何の問題なく普通に閲覧が可能だった。

 「朝鮮の今日」の最初の画面中央には金正恩氏が「パルチザン第1世代」の1人とされる黄順姫(ファン・スンヒ)氏の葬儀に訪れたときと、肥料工場建設現場視察時の写真が掲載されている。上段のメニューにある「現代朝鮮を輝かせた絶世の偉人たち」をクリックすると、金日成(キム・イルソン)主席、金正日キム・ジョンイル)総書記、金正恩氏を偶像化する数々の資料が出てくる。最初のページ下段には「統一新報」など複数の宣伝メディアが閲覧できるようになっている。

 「朝鮮の今日」は2014年ごろ、朝鮮労働党統一戦線部の宣伝組織とされる「平壌牡丹峰編集社」が開設したとされている。韓国政府は2015年「朝鮮の今日」を違法有害サイトに指定し、アクセスを遮断した。ところがいつのまにかアクセスが可能になっていたのだ。担当部処(省庁)の放送通信審議委員会は「朝鮮の今日は現在、違法有害サイトのリストに入っている」としながらも「ただし一部の通信企業がこれをしっかりと守らないか、北朝鮮機関が巧妙にサイトのアドレスを変更したため、遮断を回避しているようだ」とコメントした。

 現在、金日成放送大学のウェブサイト「わが民族講堂」、北朝鮮のオンライン・ショッピング・モール「万物商」、観光紹介サイト「金剛山」なども韓国国内からアクセス可能な状態になっている。

ノ・ソクチョ記者