日本の敵速報

日本の敵に関する記事をまとめていきます

【#海外の反応】【日韓関係崩壊】韓国人「日本人の84.2%が“韓国との関係が悪い”と回答!“良い”と答えた人はたったの4.1%‥」 韓国の反応

[海外の反応コーナー]

【#毎日新聞】「歯に衣着せぬ意見出し合った」日韓の現元国会議員が合同セミナー

 自民党の国会議員有志24人が20日、来日した韓国の元国会議員24人と国会内で合同セミナーを開いた。韓国向け半導体材料の輸出規制や元徴用工訴訟で日韓関係が悪化する中、両国の友好促進を図るのが狙いだが、双方の主張は平行線をたどった。

 自民党衛藤征士郎外交調査会長は記者会見で「歯に衣(きぬ)着せぬ意見を出し合ったことは良かった。両国の融和の道を作り出していかなくてはいけない」、韓国の元議員団会長の柳瓊賢氏は「両国が争っても誰も勝者ではない。今日の結果を韓国政府に伝達したい」とそれぞれ語った。【遠藤修平】

【#毎日新聞】「反日」懸念を韓国側に伝達 局長協議

外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は20日、北京郊外・古北水鎮で、韓国外務省の金丁漢(キム・ジョンハン)アジア太平洋局長と約1時間会談した。金杉氏は、韓国で安倍晋三首相への抗議デモや日本製品のボイコット運動など「反日的な動き」が広がっていることに懸念を示し、「適切な対応」を要請した。

 日韓局長協議は、21日の日中韓外相会談に合わせて開かれた。金杉氏は、元徴用工問題について「韓国側の責任で、国際法違反の状態を早急に是正してほしい」と要求した。韓国側は、日本が輸出手続きを優遇する対象国「グループA(ホワイト国)」から韓国を除外する決定に改めて抗議したが、日本側は「安全保障上の輸出管理の見直し」と説明した。

 河野太郎外相は20日、21日に予定される日韓外相会談に向けて「(元徴用工問題で)しっかりと韓国側から対応いただけるような意見交換をしたい」と記者団に語った。【北京・秋山信一】

【#朝鮮日報】韓中外相が北京で会談 王氏「韓日中の協力」を強調

【北京聯合ニュース】韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は20日、中国の王毅外相と北京で会談し、両国関係の強化について議論した。

 対立が深まる韓日関係の仲裁に中国が乗り出すかが注目される中、王氏は韓日中3カ国の協力を強調し、関心を集めた。
 韓日中外相会談に出席するため、この日訪中した康氏は、王氏と約1時間にわたり個別会談を行った。

 王氏は会談で、今年は韓日中協力20周年で、過去と未来をつなぐ重要な年だと説明。3カ国が隣国として協力し、平和と安定を共に推し進めなければならないと強調した。

 また、年末に開かれる韓日中首脳会談に向けた準備についても言及した。 

 これに対し、康氏は「韓中関係の持続的な発展を通じて両国の国民がより多くの恩恵を享受できるよう、中国指導部と共に大きな努力を傾けなければならないと考える」と述べた。

 このほか、北朝鮮の相次ぐミサイル発射に関して「今回の(韓中日外相)会談で朝鮮半島情勢に対する評価を交換し、北の早期の対話復帰のための協力策についても緊密な議論があることを願う」と伝えた。

【#朝鮮日報】韓日が北京で局長級協議 対話継続で合意

【北京聯合ニュース】韓国外交部の金丁漢(キム・ジョンハン)アジア太平洋局長は20日、日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長と中国・北京で協議を行い、徴用工問題など両国間の懸案を議論した。

 韓日中外相会談のため訪中した韓国と日本の外相に随行した両氏は、この日約40分間顔を合わせた。

 金氏は日本の輸出規制措置の問題点を指摘し、早急に撤回するよう改めて求めた。

 また、韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の延長を巡り破棄も検討しているという韓国の立場を伝えたという。

 韓日両国はこの日、外交当局間の対話と意思疎通が重要だという認識で一致し、対話を続けることを決めた。

 外交消息筋は「全体的に両国の立場の隔たりが大きい。努力が必要だ」としながらも、「両国の外交当局が対話を続けるというモメンタム(推進力)は維持されることになった」と説明した。

【#海外の反応】韓国人「韓国紙幣の絵を描いた画家が親日家と判明‥紙幣に刻まれた偉人の絵がいずれも親日画家の作品という事実である分かり議論が広がる」 韓国の反応

[海外の反応コーナー]

【#現代ビジネス】韓国で日本の果物が無断栽培…日韓「農業戦争」が勃発していた

 日本のイチゴやブドウなど、果物の種苗の流出防止が喫緊の課題となっている。日本の高級果物は海外でも人気が高いため、韓国や中国などに持ち出され、現地で栽培されて東南アジアで販売されるケースが後を絶たない。

日本品種が韓国品種を「食い散らかした」?
 「おいしーい、このイチゴ! 甘―い!」

 2018年に韓国・平昌で開かれた冬季オリンピックで、日本の女子カーリングチームの選手が「韓国産イチゴ」を休憩中に食べ、こう感想を漏らしたのを覚えている読者も多いだろう。

 このイチゴ、ルーツは日本産で、栃木県産の「とちおとめ」などが韓国で交配された品種だったとみられている。当時の斎藤健農林水産大臣も「以前に日本から流出した品種を基に韓国で交配されたものが主だ」と発言した。

 この問題をめぐって、日本のメディアはこぞって「国内品種の海外流出」と国民感情を煽るような仕方で報じた。

 今年1月にも、韓国在住の日本人ユーチューバーが日本品種のイチゴを交配して作られた「韓国産の巨大イチゴ」を紹介したところ、「日本向けにやってるならこの動画見て不快な思いする日本人がどれだけいるか考えてほしい」「いくらなんでも日韓の情勢に疎すぎる」と批判が殺到、動画が削除される事態に発展している。

 日韓の間で、イチゴがナショナリズムの対立の象徴として機能する流れは今後も続きそうだ。

 ではそもそも、韓国への「イチゴの流出」はいつごろから始まっていたのか。

 農水省の資料によると、1990年代から被害にあったのは、愛媛県産の「レッドパール」、静岡県産の「章姫」、栃木県産の「とちおとめ」の3品種。日本の個人業者や自治体が、一部の韓国の育成者に「個人栽培」を許可したところ、現地で外部に流出し、無断で栽培されるようになった。さらには、これらのイチゴが日本に逆輸入されるケースも目立った。

 こうした経緯は韓国でどう捉えられているのだろうか。 同国の大手紙「ハンギョレ新聞」が積極的に取り上げているので、該当記事を紹介してみたい。

 2018年12月5日配信の「日本産を追い出した“韓国産イチゴ”…“イチゴ韓流”狙う」では、香港、シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナムインドネシアで韓国産品種のイチゴ輸出が増加しており、わずか10年で日本品種のシェアをひっくり返したと報じている。

 韓国農村振興庁によると、韓国産品種のイチゴ輸出量は、2013年の3116トンから2016年には4125トンに増加。普及率は2005年の9・2%から2009年には56・4%で半分を超えた後、95%程度まで到達している。

 この記事では、「(韓国)国産品種イチゴの輸出増加は、日本品種が蚕食した国内イチゴ栽培農家に対し国産品種の普及を拡大した効果」だと書かれている。「蚕食」というのは「食い散らかした」という意味だ。

「日本に荒らされた市場を奪還」という筋書き
 18年3月28日に別の大手紙「中央日報」から配信された『日本代表も惚れた、大韓民国『イチゴ独立』成功記」によると、 韓国産イチゴ品種が全国に普及したのは1994年で、忠清南道論山市(チュンチョンナムド・ノンサンシ)の農業研究機関「忠南農業技術院」の論山イチゴ試験場が重要な役割を果たしたという。 

 この経緯については、先のハンギョレ新聞が13年12月1日に配信した「イチゴ韓-日戦 章姫(アキヒメ)・レッドパールvs. 梅香・雪香…イチゴ畑10年戦争をご存知ですか」に詳しい。

 記事はキム・テイル試験場長ら研究員に対する取材をもとに、日本のカーリング女子代表も食べた品種「雪香(ソルヒャン)」が開発された経緯などを明らかにしている。少々長くなるが引用しよう。

 〈ワールドカップ4強神話を成し遂げた2002年、国内イチゴ農家栽培面積の90%を占めていた絶対強者は日本導入種だった。 国内育成種はかろうじて1%水準だった。 果物がたくさん実る章姫(アキヒメ)、病気に強くて果肉が丈夫なことが強みだったレッドパール、二つとも1990年代中盤に日本から持ってきた品種だ。(中略)

 2005年韓国サッカーのパク・チソン選手に肩を並べる‘雪香’品種が雪の花のように光りながら登場した。 キム試験場長が1995年にイチゴ品種育成に飛び込んで10年後のことだった。

 章姫とレッドパールの交配で生まれた雪香は両方の長所を兼ね備えて、病虫害に強く果汁が多くてすっきりした味わいが天下一品だった。(中略)

 雪香は国内農家に普及した後、毎年日本導入種を10%以上押い出しながら栽培面積が急増した。 開発後3年経った2008年には、単一品種としては日本のレッドパールを抜いてイチゴ栽培面積基準で国内筆頭品種に上がり、今年は何と75.4%の占有率を見せている。(中略)

 事情がこうなると日本での警戒と疑いも強かったという。‘韓国にイチゴ品種を作る能力が備わっているか’として(筆者注・韓国の独自開発品種の)梅香品種の研究資料を要求し遺伝子検査まで行った。

 『結局、自分たちの品種ではない事が判り、何も言えませんでしたよ。』品種研究で助力を得ようと日本に出張に行った時は、栽培温室前で門前払いに遭ったりもした。 韓国の人々が来れば温室を閉じることになっているという話まで聞いた。 『私たちのような研究員が行けば日本側は温室の外側だけ見て行けと言われましたよ』〉

 この記事では、「韓国のイチゴ市場は日本品種に独占されていたが、日本から持ち込まれた品種を交配して作った『雪香』が市場を奪い返した」というストーリーが堂々と書かれている。

 記事は終始ナショナリスティックなトーンが強く、日本側がこの件を快く思っていないことについて、後ろめたさは感じられない。やや乱暴に言えば、「もとの品種が日本産でも、交配させて『オリジナル品種』を作ってしまえば、文句を言われる筋合いはない」とも読みとれる内容だ。

シャインマスカットも流出
 イチゴだけなく、日本の果物の不正な海外流出は高級ブドウにも及んでいる。問題となっているのが、2006年に品種登録された日本産の白ブドウ、シャインマスカットだ。

 シャインマスカットは、マスカットの香りと高い糖度を持ち、何より皮ごと食べられるのが特徴だ。価格も手ごろで、人気を呼んでいる。

 このシャインマスカットの苗木が流出し、韓国、中国で栽培されるようになった。すでに香港、タイの市場では中国産と韓国産が、マレーシア、ベトナムの市場では韓国産が販売されているのがそれぞれ確認されているという。あるJA職員はこう話す。

 「5年ほど前、中国・貴州に出張に行ったとき、明らかにシャインマスカットと思われるブドウが畑でなっていました。その場ではきちんと確認しようがなかったのですが、貴州は中国内でも貧しい地方と言われています。そうした場所でも普通に栽培されているということは、他の地域でもやられているとみて間違いない、とキモを冷やしたものです。

 農水省は、もし裁判をするなら費用は負担すると言っていますが、日本の農家の意識がまだそこまで達していないのが実情です」

なぜ無断栽培を防げないのか
 なぜ日本は、イチゴやブドウの種苗流出を防げずにいるのだろうか? 権利保護が十分でない和牛などの動物と違って、植物は知的財産保護のための国際的な制度もしっかりと存在しているにもかかわらず。

 動物と違って、植物は親と子供の遺伝子が同じでも繁殖でき、親、子供、孫と繰り返し繁殖させても特徴が変化しない安定性がある。他の品種との区別も明確で、同じ品種であれば果実の甘さや大きさなどの特徴も一定になるため、品種の特徴を公的機関に「権利」として登録できるというわけだ。

 しかし、今回取り上げたイチゴやブドウのケースでは、日本の農家が海外での権利登録の必要性に気付かず、登録期間を過ぎてしまったため、無断栽培や販売の差し止めが難しくなった。これでは、韓国や中国で無断栽培されても文句は言えない。

 日本の農業関係者の権利保護意識が低かったことについて、「とちおとめ」を開発した栃木県選出の自民議員はこう明かす。

 「日本では基本的に、果物の品種開発を行うのは自治体です。今でこそ農産物の海外輸出は課題として認識されるようになりましたが、もともと果物は傷みやすい上、国内のマーケットでも十分に食べられていた。国内での競争に汲々とする中で、海外に出て戦おうという意識が育つはずもありません。

 まして、日本の農家は人がいい。それが裏目に出て、イチゴの種も韓国へ渡ってしまったということです。『わが国にもおいしい果物を広めたい』と言われば、本当に善意であげてしまう。その結果がこれです。世界の厳しさ、こすっからさをわかっていなかった」

 農水省は16年度にようやく、自治体などを対象に、輸出先の国ごとに必要な品種登録手続きの国費負担を開始した。今年4月には、海外での無断栽培差し止め請求の費用補助にも乗り出し、少しずつではあるが動き始めている。

 さらに農水省は、種苗法を改正し、持ち出しを実効性のある形で禁じる方向でも検討を進めており、来年の通常国会での成立を目指している。

日本の農家はお人好しすぎる
 農水省によると、韓国産イチゴの流出による損失額は、この5年間で220億円に上るという。

 では、品種改良で先行していた日本が、もし海外でのセールスをより早くかけていれば、この220億円の損失はなかったのだろうか? このことについて、自民党の農相経験者はこう話す。

 「大臣時代に、農水省職員に『イチゴをシンガポールに売り込め』と言ったら、『鮮度が持たない』と言われた。しかし、実際にシンガポールに行ってみると、韓国産のイチゴが置いてある。どういうことかと担当職員に聞いたら、『すぐに腐るのでコスパが悪い』と言う。こんな調子で、とにかく消極的だった。

 どうしてそうなるかというと、農水省自民党の農林族に睨まれないようにしながら、国内農家にうまく利権配分する制度をつくることが仕事だから。海外で販路を開拓するなんて眼中にない。

 JAにしても、最近やっとイトーヨーカドーのOBを販売担当の幹部に引き抜いて、改革を始めたところだ。『モノがいいから売れる』という時代はとっくに終わっているのに、それに対応できていない。『韓国にやられた』と憤るのは簡単だが、敗因をしっかり分析して対応しないと、同じ失敗を繰り返すだけだ」

 実際、新鮮なイチゴの海外でのニーズは高い。例えば、農業ベンチャーの「Oishii Farm(オイシイファーム)」は、アメリカで初めてイチゴの植物工場を作り、気温や湿度、光の量など全てが管理された工場で、毎日数百個のイチゴを収穫している。バイヤーからは、市場価格の2~3倍を提示されているという。

 新鮮で高糖度の日本のイチゴを新鮮な状態で販売することができれば、海外で一気にマーケットシェアを取れる可能性は高い。先の農相経験者はこう話す。

 「日本産の果物の需要は、海外でも間違いなくある。東京五輪で外国の選手にどんどん食べてもらって、現地で食べたいというニーズを開拓できれば、販路は開拓できるんじゃないか。

 事実、長野五輪の時にはタタミの海外ニーズが高まった。実感に裏付けられた口コミが強いのは、外国でも同じだ。トランプ大統領だって、米国内に植物工場ができて雇用創出される分には歓迎するはず。積極的に働きかけるべきだ」

 日本は「お人好し」をやめない限り、今後も同様の事態に見舞われるだろう。筆者も以前「WTO判決『必死の韓国』に敗北した、日本の絶望的な外交力」で報じたように、いま韓国は国際社会でのロビー活動を強化しているためだ。前述したハンギョレ新聞の記事で、論山イチゴ試験場長のキム・テイル氏はこう話している。

 「まだ国内外で雪香を凌駕する品種はないが、時間が過ぎればいくらでも出て来ます。 そうなれば一発で国内イチゴ市場が崩れかねません。多様な経路で色々な品種を作り、競争力を備えなければなりません」

 韓国のこの貪欲さが、WTOでの勝訴にもつながったことは間違いない。日本が韓国から逆に「流出させる」べきものがあるとすれば、このしたたかさなのだろう。

松岡 久蔵

【#デイリースポーツ】八代弁護士 福島第一原発事故をめぐる韓国側の態度に不快感「ゲスな主張」

弁護士の八代英輝氏が20日、TBS系の生番組「ひるおび!」で、この日、複数の朝刊で報じられた福島第一原発事故をめぐる韓国側の態度について、不快感を示した。

 番組では、韓国外交省が19日、在韓日本大使館の公使を呼び、福島第一原発の汚染水処理について説明を求めたという報道や、韓国オリンピック委員会が福島第一原発事故をめぐり、食の安全や選手の健康を懸念する事前通知を日本側に送付していたという報道を紹介した。

 東京五輪まで1年を切った今、このような態度を見せたことに対し、八代弁護士は「非常に嫌な時に嫌なことを突いてくるなというのが印象」と眉をひそめ、汚染水については「今更、韓国に言われるまでもなく(中略)日本、東京電力というのは最大限、努力していくべきところだと思う」と、日本政府や東京電力が最大限、努力すべきだとした。

 その上で、韓国の主張に対して「正直言ってゲスな主張をしてきているなと思うんですけども」、「嫌だったら別に(東京オリンピックに)来なくてもけっこうだっていうスタンスでいいんじゃないでしょうか」と、不快感を隠さなかった。

 ジャーナリストの大谷昭宏氏も「海洋汚染のことに関してはですね、きちんと説明すればいいわけです」とし、五輪に日韓対立を持ち込んできたともとれるような韓国の態度に「平和の祭典でそれを言うなよっていう…」とあきれていた。

【#東スポWeb】八代弁護士 五輪準備で“食の安全”懸念する韓国に「嫌だったら来なくて結構というスタンスでいい」

 20日に放送されたTBS系「ひるおび」では、韓国が日本に対して福島第一原子力発電所の汚水処理方法を巡り説明要求している件を特集した。

 番組では、韓国外交省は、在韓日本大使館の担当者を呼び、汚水処理の今後の方針などを説明することを求めたという報道を伝えた。また、東京五輪に関しても、各地域のオリンピック委員会の代表者が集まる会議を前に、韓国オリンピック委員会が食の安全や選手の健康を懸念するという事前通知を行ったという。

 これに対して八代英輝弁護士(55)は「非常に嫌な時に、嫌なことを突いてくるなという印象」とあきれ顔。「今さら韓国に言われるまでもなく、日本・東京電力は最大限努力していくべきところ」と語った。

 さらに「韓国は隣国で、東日本大震災でいまだに5万4000人もの避難住民の方がいて、そういった方にお見舞いの言葉を言うのならまだしも、関税の報復として汚染水処理の問題をあからさまに取り出してきて、しかもオリンピックにまでそれをかこつけて言ってくる。正直言って、ゲスな主張してきているなと思う」と指摘した。

 五輪準備に疑義を抱かれた日本側は、韓国に個別の対応を検討していることに対しては「丁寧な説明を韓国にだけするっていうことなんですけど、そんなの必要ないですよ。嫌だったら別に来なくても結構だというスタンスでいいんじゃないでしょうか」と言い放った。

【#NEWS ポストセブン】韓国人名誉教授「文在寅が経済戦争で日本に勝つ可能性はない」

 韓国での反日デモは異様な盛り上がりを見せているように映るが、日韓関係について客観的事実を知る多くの韓国人が実は「文在寅政権は間違っている」と感じている。

 文在寅政権は、やることなすことがデタラメ──そんな危機感から取材に応じてくれたのは李大根・前成均館大学校名誉教授(経済学)だ。

「韓国大法院の徴用工判決はとんでもない判決でした。在寅大統領は少なくとも最高裁判決が出る前に大法院と協議すべきだった。国同士の条約、協定を無視することは、国の品格に関わる大きな問題です」

 文政権の大きな欠陥の一つがその経済音痴ぶりだといわれている。韓国メディアからも「実験経済」と揶揄されるほど、経済学的な根拠に乏しい政策が多いためだ。李大根氏もこう呆れる。

文在寅大統領は南北平和経済で日本に勝てると主張していますが、その可能性は全くない。韓国の市場経済と、北朝鮮の命令(軍事統制)経済を統合させることは事実上不可能です。唯一の方法は韓国が北朝鮮を経済援助する形ですが、その場合は韓国経済の負担があまりに大きすぎる。そのような状況下で日本経済に勝つことができるはずがないのです」

 文大統領は「頭の中の80%が北朝鮮で占められている」といわれるほど、親北であることはつとに有名だ。李大根氏は、歴史問題に拘泥する文大統領の姿に、彼の国の元指導者の姿を思い浮かべるという。

「かつて金日成は『カックン理論』というものを提唱していたことがあります。“カッ”は朝鮮の知識層が被った伝統的な帽子で、“カックン”は顎紐のこと。韓国の力を奪うためには、日本、米国のどちらかを切ればいいという理論です。紐の一方だけ切れば韓米日の三国間のバランスを崩すことができる。文大統領はこの金日成の理論を踏襲する形で反日活動を行なっているように見え、韓国に不利益な政策ばかりを行なう」

 では経済摩擦に発展した日韓関係はどうなってしまうのか。

「日本は技術立国として長い歴史を持ち、その技術力で多くの物を作ることができます。一方で韓国経済の歴史はまだ浅く、技術の数も少ない。しかもその経済構造は“サムスン共和国”と言われるほど歪で、半導体サムスンが不調となれば韓国経済に甚大な影響を及ぼす。そんな状況下で経済戦争を始めれば、まさに韓国経済を滅ぼしかねない事態になる。韓国経済は隣国(日本)の助けを得て成長してきたことを忘れてはいけない」

 まだまだ経済の奥行きでは韓国は日本経済に及ばない──そう李大根氏は語った。

●取材・文/赤石晋一郎(あかいし・しんいちろう):「FRIDAY」「週刊文春」記者を経て今年1月よりフリーに。南アフリカヨハネスブルグ出身。

週刊ポスト2019年8月30日号

【#現代ビジネス】文在寅という「災厄」…元駐韓大使が明かす、その絶望的な無能ぶり

 史上最悪とも言える緊張状態に陥った日韓関係。いったい韓国はどうなってしまったのか。果たして関係改善の糸口は残されているのか。元駐韓日本大使で日韓外交に40年携わってきた武藤正敏氏と、30年に及ぶ朝鮮半島関連取材を続けるジャーナリスト近藤大介氏が、文在寅政権について、4時間にわたって語り尽くしたーー。

金正恩と同じように見えてきた
 近藤: まずは武藤大使に対する懺悔(ざんげ)から始めさせてください。

 2年前、正確に言うと2017年5月に、文在寅政権が発足し、そのタイミングで武藤大使が、前作『韓国人に生まれなくてよかった』を上梓されました。その本は文在寅新大統領への批判に満ちていて、韓国のほぼすべての主要メディアが、センセーショナルに取り上げました。発足当初の文在寅政権の支持率は84%もあり、韓国からすれば「日本の元駐韓大使が何を言うか!」と猛反発したわけです。

 武藤: そうですね、私もあの時は韓国に随分叩かれました。

 近藤: 私は当時、武藤大使の前作を拝読し、7~8割は納得したけれども、2~3割は反発がありました。あの頃の韓国は、朴槿恵前大統領に反対する累計1600万人もが参加した「ろうそくデモ」や、その後の朴大統領の弾劾などで、大混乱に陥っていた。そんな中で、文在寅という絶妙のバランス感覚を兼ね備えた政治家が新大統領に就いた、と思ったものです。

 大統領選挙期間中、3回にわたって候補者たちのテレビ討論会が行われ、私は3回ともインターネットの生中継で見ましたが、文在寅候補の存在感は際立っていました。内政から外交まで、あらゆる質問に淀みなく答え、しかも誰も傷つけず、常に笑顔を絶やさない。

 5月10日の大統領就任演説も、やはりインターネットの生中継で見ましたが、韓国現代史に残る名演説だと感心したものです。「私は手ぶらで青瓦台(韓国大統領府)に入って、また5年後に手ぶらで出ていく」「国民統合と和解の大韓民国を作るのが私の使命だ」……。

 いまになって振り返ると、自分の見通しの甘さを恥じるばかりです。今回、『韓国人に生まれなくてよかった』を再読しましたが、100%納得がいきました(笑)。加えて、2年以上前にここまで見通していた武藤大使の洞察力には脱帽です。

 武藤: 私の知人のソウル大学名誉教授も、私が文在寅大統領に懸念するといったら、彼は現実主義者だから大丈夫だといっていました。今韓国では、「文在寅を誤解していたのか、それとも文在寅が変節したのか?」という議論があるそうです。もちろん前者に決まっていますが(笑)。

 また就任演説については、後に『朝鮮日報』が社説で、「ウソの饗宴だった」と酷評しています。「国民統合」なんて言っておきながら、真っ先に始めたのは「積弊清算」という保守派への仁義なき粛清だったのですから。

 近藤: 武藤大使は先週テレビで、「文在寅の最近の盗人猛々しい等々の発言を聞いて文在寅金正恩に似てきた」と喝破されていましたね。たしかに文在寅が最近やっている政敵の粛清という意味では、相手を殺すか監獄に入れるかの違いですね。

 武藤: いやいや、「抗議の自殺」を遂げた李載寿・元国軍機務司令官を始め、すでに大物が何人も自殺しています。投獄された元幹部は50人以上に上ります。

 私の前作を引き合いに出すなら、文在寅政権はこの2年余りで、当時私が予測した以上のことをやってのけた。つまり私の想像以上にひどい大統領だったわけです(笑)。

解決策はたった一つ
 近藤: 今回の話題の新作『文在寅という災厄』ですが、ここには文在寅政権のすべて赤裸々に書かれていると言っても過言ではありません。周知のように日韓関係が悪化している中、日本人必読の書ですね。安倍晋三首相にも、河野太郎外相にも読んでほしい。できれば韓国人にもです。

 武藤: 実は、韓国の複数の出版社から、すでに翻訳出版の打診が来ているんです。でも本当に、あの文在寅独裁政権下で出せるのかなと。前作もある韓国の大手出版社から翻訳出版される予定だったのですが、出す直前になって、「すみません、やはり出せません」と詫びを入れてきました(笑)。

 近藤: しかし、もしも韓国語版を出版した後に、その出版社の人が拘束されるようなことになれば、それは中国が2015年に、香港の銅鑼湾書店の関係者に対してやったことと同じではないですか。つまり韓国が、言論の自由が保障された民主国家ではないことを、内外に示してしまうことになります。

 武藤: 文在寅政権下の韓国では、すでに言論の自由が保障された民主国家とは思えないことが、次々に起こっていますよ。過去の軍事独裁政権をあれほど批判しておきながら、やっていることはそれほど変わらない。

 近藤: なるほど。ところで、『文在寅という災厄』をお書きになろうと思ったきっかけは、何だったのですか? 
 武藤: 文在寅政権に対して、いま多くの日本人が怒っていますが、日本人以上に韓国人が怒るべきだと言いたかったのです。私は韓国を専門とする外交官として、計40年間にわたって日韓問題に取り組み、最後は駐韓日本大使も務めました。そんな私から見て、韓国人をこれほど不幸にしている政権はないのです。

 文在寅大統領は、日韓関係もズタズタにしたが、それ以上に韓国国内もズタズタにした。日韓関係は、文在寅氏が変われば取り返せますが、韓国がズタズタになれば取り返せないかもしれません。

 そのため、結論めいたことを言えば、いまの最悪の日韓関係を改善する方法は、たった一つしかありません。それは文在寅大統領が代わることです。

 近藤: 文在寅大統領の任期は、2022年5月までなので、まだようやく折り返し地点にさしかかるところです。朴槿恵前大統領は、5年の任期のうちラストの約1年を残して、弾劾されて大統領の座から引きずり降ろされました。しかしいまの韓国の状況を見ると、文在寅政権の支持率はまだ4割以上をキープしているし、2政権続けて弾劾で失脚するとは思えません。

 武藤: 韓国国民には、ハートではなく頭で、文在寅政権について考えてほしいですね。

 私は文在寅政権の誤りは、次の5つに集約されると考えています。それは日韓関係ばかりでなく、韓国の内政、経済、外交全てにわたって言えることです。

 1)現実無視、2)言行不一致、3)無謬性と言い訳、4)国益無視、5)無為無策

 1)は、起きている現実を把握することができないか、そもそも把握するつもりがない。今年2月、ハノイ米朝会談が破綻して以降、「北朝鮮は非核化を実現する」と主張している指導者は、世界広しといえども文在寅大統領だけです。

 2)は、時と場合によって言うことが違う。日本とは「未来志向で」と言いながら、韓国国内では反日を盛り上げている。「運転者」と称して米朝関係を橋渡しするのはよいが、米朝双方にまったく違うことを平気で囁く。

 3)は、間違いや責任を認めようとする気がなく、むしろ意固地になる。昨年12月に起こったレーダー照射事件でも、事実を捻じ曲げ、下手な言い訳に終始したのは周知の通りです。

 4)は、国益のために政策を考えているのではなく、「革新政権」を継続させていくことを最優先している。実行する政策はそのための道具に過ぎない。無謀な経済政策を実施したり、各国に事前調整もなく北朝鮮の制裁緩和を説いて回るといったことです。

 5)は、問題を認識していないか、認識していても、有効な改善策を考えられない。日本との徴用工問題が、その好例です。
国家公務員を腐らせる最低の政権
 近藤: たしかに、そうやって5つに分類されると、私にも思い当たることがそれぞれあります。

 1)は、今年7月の日韓対立を受けて、文大統領は「韓国と北朝鮮の経済を合わせれば日本に勝てる」と嘯いた。しかしIMFのデータによると、昨年のGDPで、12位の韓国は3位の日本のようやく3分の1。破綻国家の北朝鮮に至っては、193ヵ国の統計にも出てこない。いくら南北を加えても日本には遠く及びません(笑)。

 2)は、私は「八方美人外交」と呼んでいますが、文大統領は誰にでもニコニコと笑顔を見せる。安倍首相の側近に確認したことがありますが、就任以来ただの一度も、慰安婦問題や徴用工問題で、面と向かって安倍首相を糾弾したことはないそうです。でも「八方美人外交」を続けていると、じきに誰からも相手にされなくなる。

 3)の無謬性は、私は朱子学を信奉する朝鮮民族の特性だと考えています。すなわち、人は純白の状態で生を受けるが、次第に黒く濁っていく。それを正義が革(あらた)めるというわけです。しかし、革める側もいつしか革められていき、その繰り返しが韓国の歴史です。

 4)は、今月北京に行ってきたのですが、中国では「韓国不要論」が強まっています。韓国が作れるものはもうすべて中国も作れるようになったので、韓国は不要だというわけです。

 かつて10万人の韓国人がいたコリアタウン「望京」(ワンジン)は2万人まで減り、「北京の韓国の象徴」と言われた30階建ての「LGツインタワー」まで、7月に売りに出された。韓国としては、輸出の25%を占める中国がそんな状態なのに、「ボイコット・ジャパン」なんてやっている場合ではないのです。

 5)の徴用工問題に関しては、昨年秋に韓国で大法院(最高裁)判決が出て日本が反発した際、青瓦台から東京の韓国大使館に、「対応策を考えろ」と指令が出たそうです。それで韓国大使館は、「関連する韓国企業と日本企業が共同で基金を設立して、そこから原告団に支払う」という解決策を考え、ソウルに送った。

 そうしたら青瓦台は、「日本の責任なのにわが国にも押し付けるとは何事だ!」と怒り心頭。ところがそれから半年経って青瓦台は、同じ案を日本側に提案し、しかも東京の韓国大使館は寝耳に水だったそうです。

 武藤: 韓国大使館は、5月に南官杓(ナム・グアンピョ)新大使が就任しましたが、苦労しているという話を聞きますね。

 近藤: これは韓国を担当する日本の外交官から聞いた話ですが、6月に大阪G20(主要国・地域)サミットが開かれる直前、南新大使は日本側に、「とにかく各国首脳が安倍首相と会談するのに文大統領だけが会談しないとなると、大使としての私の面目が丸潰れになる」と言って、日韓首脳会談の開催を必死に懇願したそうです。日本側は、「それなら、お国の大統領に言行を改めるよう進言してはどうか」と答えて、取り合わなかったそうです。

 南大使は、昨年6月にシンガポール米朝首脳会談が開かれた際、韓国政府の報道官を務めていて、その時は現地で、懇切丁寧に私の質問に答えてくれたものです。しかし今年に入って、まさか火中の栗を拾う役回りをやらされるとは、青天の霹靂だったことでしょう。

 武藤: 私のところには、いまでも韓国外交部の情報が入ってきますが、韓国の外交官たちは、腐ってしまっています。外交官だけでなく、国家公務員全体がそのようです。

 とんでもない命令が日々、素人集団の青瓦台から飛んできて、その処理に追われる。だが、当然の帰結として問題が発生すると、今度はその責任を押し付けられる。私も国家公務員を40年務めましたが、これは仕える公務員の立場から考えると最低の政権です。

恐るべき「鈍感力」
 近藤: 私は日本が民主党政権だった2009年から2012年まで、北京で駐在員をしていましたが、当時の北京の日本大使館が、いまの東京の韓国大使館と似たような状況でした。そうなると公務員はリスク回避から無作為(職場放棄)状態になり、結果、国益を損ないます。

 武藤: 国益を損なうと言えば、文在寅政権下で、韓国経済は大変なことになっています。実情を最も正確に表す青年層の「体感失業率」は、約25%。このまま行けば、1997年末の「IMFショック」(国家財政が破綻してIMFに委ねた危機)の再現となるでしょう。

 近藤: そうですね。少し前に韓国へ行ったら、コンビニでバイトしている青年たちが皆、高学歴なのに驚きました。「コンビニのバイトでも競争率が高いんです」と漏らしていました。

 私は週に1回、明治大学で「アジア国際関係論」の授業を受け持っていて、韓国人と中国人の留学生がそれぞれ数十人ずついるのですが、中国人は卒業すると帰国しますが、韓国人は日本で就職します。「帰国したら100社回っても就職できない」と嘆いています。

 武藤: 韓国経済悪化の大きな原因が、「所得主導成長」という、文政権が始めた最悪の経済政策にあります。3年で最低賃金を時給1万ウォン(約880円)にするとブチ上げた。そのため、過去2年で29%も引き上げたのです。加えて、「週52時間労働」という働き方改革も断行した。

 朴槿恵政権打倒で主導的役割を果たした民主労総におもねったわけですが、その結果、高い賃金を払えない中小零細企業がバタバタと倒れ、失業率が急増してしまった。

 さらに、81万人も公的職員(公務員など)を増やすともブチ上げた。それで「学校の電気を消す公務員」みたいなヘンな人たちが登場した。こんな経済政策をとっているのは、世界広しといえども文在寅政権だけです。

 文在寅政権は光復節の演説で北朝鮮との平和経済をぶち上げ、国民に「夢」を与えることで失政を隠そうとしましたが、このように何をする場合にも現実を直視せず、問題をすり替えている。それでは有効な処方箋を施すことができません。その結果、韓国経済は回復の機会を失い、落ちるところまで落ちかねません。私には、文在寅氏は「偉大なるヤブ医者」に見えます(笑)。

 近藤: 日本のアベノミクスは「雨水型」、すなわちまず大企業を潤し、その恩恵を下部に及ぼしていくという経済政策ですが、文在寅政権が行っているのは「噴水型」。つまり、まず最低賃金を引き上げるという経済政策です。じつは中国も1990年代に「噴水型」を実施しましたが、その時は年に10%以上の経済成長があって、綿密な予測のもとにアクセルを踏みました。

 ところが韓国は、今年の成長率が2%を割り込みそうだというのに、「噴水型」はあまりに無謀です。その結果、危険水域と言われていた「1ドル=1200ウォン」ラインを切って、ウォン安が止まりません。

 武藤: 本来なら、そうした時こそ、日本が韓国と「通貨スワップ」を締結して支えてあげるところなのですが、財務省金融庁も今の韓国を助けようという気持ちはないでしょう。韓国の財界は期待していますが、支援を得られないのは文政権の自業自得です。そのあたりの文在寅政権の「鈍感力」は半端ではない。

 中国との比較で言うなら、中国の反日国益を考えた戦略的反日で、韓国の反日は感情の赴くままのものです。
北朝鮮からも毛嫌いされ
 近藤: ところで、文在寅大統領本人には、お会いになったことがありますか? 
 武藤: 駐韓日本大使時代の2012年に一度だけ会いまして、忘れられない記憶となっています。

 当時、大統領選で野党統一候補になった文氏と会う約束をして、ソウルからプサンに赴きました。そして釜山で1時間ほど、文在寅候補に日韓関係の現状と展望について説明しました。

 しかし、文候補が私に聞いたのはたった二つ。「日本は北朝鮮とどのような関係を築くつもりですか?」「日本は南北関係をどう捉えていますか?」。私はその時、この人の脳裏には北朝鮮のことしかないのだなと悟りました。日本との関係改善など、頭の片隅にもないのです。

 近藤: その点は、進歩派(左派)で初めて大統領になり、日本文化を開放した故・金大中元大統領とは、随分と違いますね。

 武藤: 私は金大中大統領とも、何度もお会いしましたが、人間の「器」(うつわ)が違いますよ。

 1965年の日韓国交正常化以降、韓国が日本に譲歩したことは、たったの一度しかありません。それが、1998年に小渕恵三首相と金大中大統領が結んだ「日韓共同宣言―21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ」です。

 金大中大統領は日本文化を韓国市場に開放しましたが、それによってより得をしたのは、韓国の方でした。ヨン様などの韓流ブームで文化産業が隆盛し、2002年のワールドカップ日韓共同開催でも、ベスト4まで進んで湧いた。きっと金大中元大統領は今頃、草葉の陰から文在寅大統領を叱りつけたい気持ちでいっぱいでしょうね。

 近藤: 北朝鮮に関しては、昨年は文在寅政権の「親北外交」が、大いに花開きました。しかし今年2月の「ハノイの決裂」以降、パッとしませんね。「3・1独立運動100周年」の記念行事にも、韓国が共同開催の秋波を送ったのに、北朝鮮は無視しました。

 武藤: 私は、昨年9月に文大統領が訪朝した際、アメリカに何の根回しもせずに「軍事分野合意書」を結んでしまった時点で、トランプ政権は文政権に愛想を尽かしたと見ています。

 当時、ポンペオ国務長官が康京和外相に抗議の電話を入れたと報道されました。勝手に非武装地帯にある監視所(GP)を撤収してしまったのですから、アメリカが怒るのも当然です。それどころか文大統領は、5000万韓国国民の生命と安全を守るという、大統領として最重要の任務さえ放棄してしまったに等しい。

 それから南北関係について、一つ強調しておきたいことがあります。それは、文政権がこれだけ北朝鮮に擦り寄っているにもかかわらず、金正恩政権は文在寅政権を毛嫌いしていると思われること。北朝鮮が飢えに苦しんでいるのに、韓国は繁栄を謳歌している。北朝鮮の人々は韓国を羨望のまなざしで見ている。金正恩にとっては腹立たしいに違いありません。

 韓国の支援だって、上から目線で言っている。北朝鮮が快く思っているとは思えません。北朝鮮は韓国を米国との橋渡しに利用しただけです。今はそれも必要なくなっているので、挑発行動に出ているのです。南北関係は「相思相愛」ではなくて、韓国側の一方的な「片思い」なのです。

韓国人よ目を覚ませ
 近藤: 現在、文在寅外交は四面楚歌と言われていますが、そこにはアメリカ、中国、日本、そして北朝鮮も含まれるということですね。

 たしかに北朝鮮が見ているのは、太平洋の向こうのトランプ政権だけのような気がします。昨年来、自分たちが望む国連の経済制裁解除のために、文在寅政権が無力なことを思い知りましたからね。

 武藤: 南北関係に関しては、いくつもの「疑惑」があります。
 北朝鮮が平昌冬季五輪に参加した際、なぜ大型客船「万景鋒号」で韓国に来させ、その近辺や上空に厳重な管制を敷いたのか。昨年9月に文在寅大統領が訪朝した際、なぜ4機もの政府専用機が必要だったのか。その後、韓国から北朝鮮に、済州島のミカン箱200tが贈られましたが、これも怪しい。
 近藤: まさかミカンは入っていなかったでしょう(笑)。平昌五輪に関しては、北朝鮮が参加する見返りに、韓国から2億ドルが渡ったという話を聞きました。真偽のほどは確かめようがありませんが。

 ところで、日本として北朝鮮に関するいま喫緊の問題は、8月24日までに韓国が、発効期間が切れる日韓のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)を継続させるかどうかですね。先日、防衛省の人に聞いたら、「主に情報が欲しいのは韓国の側なので継続するだろう」と楽観的でした。

 ただ最近、韓国外交部の幹部は、「7月に日本が、わが国に対して軍事的な不信感を示したのであり、そのような状態でGSOMIAの継続は難しい」とも発言しています。

 武藤: もしGSOMIAを破棄したら、軍事同盟国のアメリカが許さないでしょう。今月初旬にアジアを歴訪したエスパー新国防長官が、韓国に釘を刺したはずです。それでも「鈍感」な文政権が破棄したなら、これは在韓米軍の撤退や縮小にもつながるだけに、日本としては由々しき問題です。
 近藤: それにしても、この調子では日韓関係の悪化は長期化しそうですね。米中2大国の対立、香港デモ、中台対立などで、東アジアは激動の時代に入っている今、本来なら日韓がケンカしている場合ではないのですが……。
 武藤: いま考えられる最善の策は、できるだけ多くの韓国人に、文在寅政権の「災厄」を理解してもらい、できるだけ早くまともな大統領に代わってもらうことです。「災厄」はあくまでも文在寅大統領であって、韓国人ではないのです。

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武藤正敏(むとう・まさとし)
1948年、東京都出身。横浜国立大学卒業後、外務省入省。朝鮮語研修の後、在大韓民国日本国大使館勤務。参事官、公使を歴任。前後してアジア局北東アジア課長、在オーストラリア日本大使館公使、在ホノルル総領事、在クウェート特命全権大使などを歴任した後、2010年、在大韓民国特命全権大使に就任。2012年退任。著書に『日韓対立の真相』『韓国の大誤算』『韓国人に生まれなくてよかった』などがある。

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【#現代ビジネス】文在寅が急失速…! 韓国経済「底割れ」で次に起きるヤバいシナリオ

文在寅がトーンダウンした「あっけない理由」
 韓国の文在寅大統領は8月15日、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の式典で演説、一転して批判を抑制して「対話と協力の道に出てくるならば、わたしたちは喜んで手を握る」と日本に対話を呼び掛けた。演説そのものは、日韓関係が悪化したそもそもの発端である徴用工問題を巡る日韓請求権協定違反について言及しておらず、日本から見れば評価に値しない。

とはいえ、なぜ、文大統領が突然、あのヒステリックな強硬姿勢を一転させたのか。その解説はあまり目にしないし、あったとしても、仲介役として頼みの綱にしていた米国の動きが鈍いとか、関係改善を悲願とする北朝鮮に相手にされていないといった国際政治の力学から分析するものだ。こうした分析は早くから指摘されており、ここへきての決定的要因とは思えない。

 そこでひとつ、経済ジャーナリストとして提起したいポイントがある。実は、8月に入ってから韓国経済にはっきりと黄色信号が灯っているのだ。韓国関税庁の公式統計がその黄色信号で、輸出の落ち込みが明らかになり、一段の景気減速が避け難い情勢なのである。

 一定の批判はあるものの、2017年5月の就任以来、文在寅大統領は根強い人気を誇っており、今なお40%台の高い支持率を維持している。その政権基盤が文政権の対日強硬姿勢を支えたきた。経済の急減速の見通しは、その基盤を覆しかねない深刻な問題だ。

 わが国としては、この情勢を踏まえ、焦ることなく、じっくり対韓外交にあたることが肝要ではないだろうか。

日本と韓国の「8月15日」
 8月15日の持つ意味は日本と韓国で大きく異なる。

 日本は、昭和天皇玉音放送を行い、ポツダム宣言を受諾する方針を国民に伝えたことから、8月15日を「終戦の日」としている。

 今年も正午前から、恒例の政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれ、第2次世界大戦で命を落とした旧日本軍軍人・軍属230万人と、空襲や原子爆弾投下などで亡くなった一般市民80万人の合計310万人を宗教的に中立の立場で追悼した。生憎の台風10号の襲来で欠席が多数出たものの、それでも安倍晋三総理をはじめ三権の長や全国から招かれた遺族ら約6200人が参列したという。

 天皇陛下が即位後初めて全国戦没者追悼式に出席され、令和最初の「お言葉」を述べられたのも、この日のことだ。お言葉の特色は、上皇さまが毎年繰り返し述べて来られた表現の大半を踏襲された点にあり、「再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と締めくくられた。戦後生まれの象徴天皇が令和の時代も引き続き、平和と発展を希求していくと話されたことに、多くの日本国民も共感したものと考える。

 そういった意味では、安倍総理が式辞で「私たちが享受している平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊い犠牲の上に築かれたものであることを決して忘れない」としたうえで、「戦争の惨禍を二度と繰り返さない。この誓いは昭和、平成、そして令和の時代でも決して変わることはない」と強調したことに筆者はちょっとホッとした。

 われわれ日本人がそんな平和への思いに浸っていた時に飛び込んで来たのが、「光復節」の式典で行われた文在寅大統領の演説のニュースだ。

文在寅大統領の「的外れな演説」
 約30分間の演説では、これまでの日本を挑発するかのような発言を控えて「日本が対話と協力の道を選ぶなら、私たちは喜んで手を取り合うだろう」と述べたという。中には、元徴用工や慰安婦の問題については直接言及せず、融和を呼びかける内容だったと解説する報道もあった。

 確かに、トーンダウンはしたのだろう。振り返れば、文在寅大統領は、日本が輸出管理を簡略化する優遇対象国から韓国を除外する閣議決定をした8月2日に、「加害者の日本が居直るばかりか、大口をたたく状況は決して座視しない」などと、感情むき出しで日本を批判した。

 12日になると、「日本の経済報復への対応は感情的になってはいけない」とややトーンダウンの兆しをみせた。

 そして、8月15日。「わたしたちは過去にとらわれないで、日本と安保・経済協力を持続してきた。日本が対話と協力の道に出てくるならば、わたしたちは喜んで手を握る。公正に貿易を行い、協調する東アジアを一緒につくっていく」などと語り、明らかに批判を抑えた格好となったのだ。

 しかし、貿易管理は文大統領が主張してきたような徴用工問題への報復措置ではない。これはテロや戦争に民生品が転用されるのを防ぐための措置なのだ。自由貿易と相容れないものではないし、むしろ国際社会の要請である。そのことは、本コラム(7月9日付「輸出規制で大ピンチ、韓国・文政権がいよいよ『自爆』しかねないワケ」)で指摘した通りである。

 日韓関係の悪化の発端になったのが徴用工問題である事実を無視することはできない。文政権は、昨年10月末の大法院(韓国の最高裁)判決を金科玉条とし、日本政府の度重なる要請を無視して、日韓請求権協定違反の状態を放置してきた。このことが、日本国民の感情を逆撫でして、両国の関係を冷え込ませた。

 それゆえ、光復説の演説で、文大統領が元徴用工や慰安婦の問題に関する日本の責任を追及する発言を控えたというだけでは、関係改善のきっかけとして不十分だ。まず、元徴用工問題で、日韓請求権条約に基づいて韓国政府が果たすべき役割にのっとって、問題を解決する姿勢を明確にすることが、関係修復への出発点のはずである。そうした点について何も発言していない以上、文大統領の演説は評価に値しない。

貿易収支黒字がついにストップ
 とはいえ、文在寅大統領の突然のトーンダウンの背景に何があったのか、この点の分析を怠ることはできない。

 一部の新聞が取り沙汰しているのは、安全保障面で米国を含む同盟関係が揺るぎかねない状況に危機感を持ったのではないかとの見方だ。米国が韓国の言い分に耳を傾けず、日本の主張に理解を示しているとされることが背景だというのである。

 加えて、北朝鮮が、米国との軍事演習を進める文政権を非難してミサイルの発射を繰り返し、韓国との話し合いの席に戻るつもりはないとしている問題もある。

 思惑が外れた文政権が、遅ればせながら現実を直視し始めたのではないかという見立てと言ってよいだろう。頷ける面もあるが、この2点はいずれも当初からの予見の範囲内と言うべきだろう。

 筆者が注目するのは、8月12日に、韓国関税庁が公表した8月上旬(1-10日間)の貿易統計だ。それによると、韓国の輸出は前年同期比22.1%減の115億ドルにとどまった。相手国別でみると、中国向けが同28.3%減、米国向けが19.5%減、そして日本向けが32.2%減で、主要相手国向けが軒並み大幅な減少となっている。明らかに、米中貿易戦争激化と世界的な半導体価格の下落が響いているのだ。

 品目別では、主力輸出品の半導体が同34.2%減だったことから、世界的な半導体市況の低迷の影響が引き続き韓国経済の足を引っ張っていることも改めて裏付けられた。

 ちなみに、同じ期間の輸入は、13.2%減の142億ドルで、輸入の減少を上回るペースで輸出が減ったことも明らかになった。この結果、貿易収支は7月の24億4000万ドルの黒字から一転、8月1日からの10日は26億4900万ドルの赤字に転落した。韓国が90ヵ月連続で維持してきた貿易収支の黒字に、はっきりと黄色信号が灯った格好なのである。

韓国経済の底割れは間近
 韓国経済は、もともと国内市場が小さいため、消費や投資の寄与度が低い。GDPの4割を輸出に依存する特異な構造である。

 昨年の実質成長率は、米中貿易戦争の激化と半導体の市場低迷が響いて、前年を0.4ポイントも下回る2. 7%に急減速した。

 さらに、IMF(国際通貨基金)は今年5月、今年の実質経済成長率の見通しを年2.6%に引き下げた。引き下げたと言っても、IMF予測は楽観的な方で、民間予測ははるかに悲観的だ。野村証券と英キャピタルエコノミクスが1.8%、ゴールドマンサックスが1.9%と軒並み2.0%を下回っているのである。

 こうした中で、8月上旬のように、これまでの予測を上回るペースで輸出が落ち込めば、韓国経済が底割れしても不思議はない。

 盤石だった文在寅大統領の政権基盤である、世論の高い支持率が揺るぎかねない事態が、水面下で静かに進行しつつあるわけだ。

 遠からず、韓国経済の減速は顕在化するだろう。放っておけば、国民の不満が爆発することを恐れて、文政権は強硬な姿勢を改めざるを得なくなる可能性が大きい。ここは粘り強さこそ、安倍政権の外交に求められるポイントである。

町田 徹

【#デイリー新潮】「四世紀ぶりの孤立」を招いた文在寅、日本と北朝鮮から挟み撃ち

 文在寅ムン・ジェイン)大統領に元気がない。日本に対する罵倒もトーンダウンした。北朝鮮に侮辱されても揉み手するばかり。「外交の天才」を自認していたというのに、どうしたのか。韓国観察者の鈴置高史氏が「韓国の孤立」を読み解く。

また、日本にケンカを売った韓国
鈴置:韓国がまた、日本にケンカを売りました。国民年金公団の理事長が「日本の戦犯企業の株は売り払うことを検討する」と宣言したのです。

 キム・ソンジュ理事長がFT(フィナンシャル・タイムズ)の取材に答え、語りました。FTの「Korean pension fund reviews Japan investments over ‘war crimes’」(8月12日)から、発言部分を引用します。

・“We are in the process of adopting a new guideline of responsible investment and we are reviewing whether Japanese ‘war crime companies’ should be excluded from our investment list,” Kim Sung-joo, NPS chair, told the Financial Times in Seoul.

 「戦犯企業」とは韓国での呼び方で、第2次世界大戦中に当時の朝鮮人を徴用したとされる日本企業を指します。

2018年10月30日、韓国の最高裁判所が「戦犯企業」である新日鉄住金(現・日本製鉄)に対し、自称・元徴用工に慰謝料を支払うよう命じました。韓国の裁判所は三菱重工業など「戦犯企業」に相次ぎ、同様の判決を下しています。

これに対し日本政府は「日韓請求権協定で解決済みの問題だ」と強く反発し、韓国政府に「国際法違反の状態の是正」を求めています。

逆襲呼ぶ「日本株売り」
――日韓関係悪化の原因の一つですね。
鈴置:その通りです。韓国では、国民のカネを運用する国民年金公団が「戦犯企業」の株を保有すべきではない、との声が出ていました。そうした空気の下、キム・ソンジュ理事長は「売却を検討中」と語ったのです。
 この発言に飛びあがって驚いたのが、保守系紙でした。中央日報は翌8月13日の社説「政権側は大統領の『感情的な対応の自制』を無視するつもりか」(韓国語版)で厳しく批判しました。理由を説いたのが以下の部分です。要約しつつ引用します。

・韓国政府認定の戦犯企業は299社ある。国民年金はそのうちの75社に、1兆2300億ウォン(約1082億円)を投資している。三菱、トヨタ、住友、日立、東芝など日本有数の企業が含まれる。
・これら企業への投資を撤回、あるいは中断する場合、日本との葛藤を金融・投資分野に拡大することになろう。日本の公的年金(GPIF)は韓国資本市場で約7兆ウォン(約6200億円)投資している。
・これらの資金が韓国から引き揚げられれば、他の外国からの資金はもちろん、その他の領域での動きまでも刺激しかねない。ただでさえ困難に直面している我が国の経済が、新たな不確実性までを甘受する必要はない。

 朝鮮日報の社説「国民年金を収益率向上以外の目的で使うな」(8月15日、韓国語版)も「金融分野での日本の反撃を呼ぶ」と、同じ理由で理事長発言を批判しました。
・もし、韓国の国民年金が(日本企業から)投資資金を引き揚げれば、韓国企業に投資中の日本の公的年金も同じ方式で報復に出るであろう。

財閥経営に介入する国民年金
――キム・ソンジュ理事長は本気で言っているのでしょうか。
鈴置:韓国では「本気」と受け止められました。この人は経済の専門家ではありません。盧武鉉ノ・ムヒョン)、文在寅両氏の選挙運動に参加し、今のポストを得た左派の政治家です。
 2017年11月の理事長就任以来、キム・ソンジュ氏は国民年金が大株主であることをテコに、財閥の経営に介入し始めました(「文在寅で進む韓国の『ベネズエラ化』、反米派と親米派の対立で遂に始まる〝最終戦争〟」参照)。
 「脅すことで財閥を政権の支配下に置く狙い」と韓国の保守は見ています。「財閥国有化の一歩」と警戒する人もいる。もちろん「財閥叩き」により、国民の拍手喝采を得る狙いもあるでしょう。
 キム・ソンジュ理事長は、文在寅大統領の喜びそうなことなら、結果など考えずに何でもやると見られている。保守系紙が「そんなバカなことをすれば、資本逃避が起きるぞ」と慌てて止めに回ったのも当然なのです。

韓国企業まで韓国脱出
――「日本株売り」宣言に、大統領は喜んだのでしょうか。
鈴置:普通の状態なら「よくやった」と頭をなでたでしょう。しかし今は緊急事態です。
 米中経済戦争のあおりを受け、韓国株とウォンは売られています。それに日韓経済戦争が拍車をかけました。韓国では、日本との戦争を始めた文在寅政権に対し批判が高まっています(「韓国株・為替ともに急落 日韓経済戦争の『戦犯』文在寅に保守から『やめろ』コール」参照)。

 韓国証券市場で外国人は7月31日以来、連日、売り越しています。8月19日には「13営業日連続」の記録を作りました。
 KOSPI(韓国株価総合指数)は8月2日に心理的抵抗線とされた2000を割り込んだ後は、その水準を回復できないままです。
 ウォンも8月5日に「防衛線」とされてきた1ドル=1200ウォンをあっさり突破。1210ウォンを挟んで動く展開になっています。
 朝鮮日報は社説「米中経済戦争が拡大、より深刻な事態に」(韓国語版、8月10日)で「韓国企業までが韓国から逃げ出し始めた」と指摘しました。
・すでに証券市場と為替市場から外国人が離脱する兆しが見えている。韓国経済が直面するリスクを避けようと、海外に移る企業も増えている。
 この社説はそれ以上説明していませんが、工場を海外に移転する韓国企業が増えていることを指していると思われます。

慌てて前言を撤回
――韓国企業まで逃げだすとは……。
鈴置:そんな時に、キム・ソンジュ理事長が韓国の弱点である金融市場を日本との新たな戦場に設定してしまったのです。その「無知」と「過剰忠誠」には青瓦台(大統領府)も頭を抱えたと思われます。
 FTの記事が出た翌8月13日の夕刻、左派系紙のソウル新聞に「独自ダネ」と称してキム・ソンジュ理事長のインタビュー記事が載りました。「国民年金理事長 『日本の戦犯企業への投資制限は絶対にあってはならぬこと』」(韓国語)です。

――180度、変わりましたね。
鈴置:「日本株売り」宣言の軌道修正を図ったのです。青瓦台から命じられた可能性が高い。キム・ソンジュ理事長は、ソウル新聞には「韓国の国民年金が日本から資金を引き揚げれば、日本も同じように動くかも知れず、そうすると韓国がより損をする」と説きました。
――国民年金の理事長がそんなことにも気づかず、「日本株を売る」と宣言していたということですか……。
鈴置:この政権は経済を全く知らない人が経済を担当するので危ないこと極まりありません。空気が読めない人でもあるのでしょう。
 文在寅政権は8月5日から対日姿勢を微妙に変えていました。というのに、キム・ソンジュ理事長はその後のFTとのインタビューで強硬姿勢を打ち出してしまったのです。
 韓国がいわゆる「ホワイト国」から外された8月2日、文在寅大統領は日本を「盗人猛々しい」と猛烈に非難しました。
 しかし、強硬姿勢は損になると判断したと思われます。「日本との勝てない戦争を始めた」戦犯に認定され、「やめろ」コールに見舞われたためです(「韓国株・為替ともに急落 日韓経済戦争の『戦犯』文在寅に保守から『やめろ』コール」(8月5日)。

GSOMIAで米国から警告
 そこで文在寅大統領の日本に向けた発言は8月5日を期に、急におとなしくなりました。米国から「警告」があったのかも知れません。
 東亜日報は「米国務省の局長級の高官が8月上旬に訪韓し、日本とのGSOMIA(軍事情報包括保護協定)を破棄しないよう求めた」と報じました。「米、韓国に『軍事協定の継続を』要請」(8月15日、日本語版)です。
 文在寅政権は、米国を味方に付けて日本を叩く作戦でした。日韓GSOMIA破棄はその最強カードのつもりだったようですが、逆に米国からは「そんなバカなことするな」と警告されてしまったのです。
 文在寅大統領の8月15日の光復節演説に、激しい対日批判の文言が入らなかったのも、不思議ではないのです。

――日本の新聞でも「軟化」が話題になりました。
鈴置:もちろん、文在寅政権が基本的な対日姿勢を変えたわけではありません。金融という自らの弱点に火が燃え移りかけたので、それを消すため「問題の鎮静化に動くフリ」をしているだけです。
 その証拠に、韓国外交部は英独仏伊の4カ国に外交官を送り、日本の輸出管理強化の不当性を訴える、と中央日報は報じています。
「韓国外交部、欧州に外交官を派遣して日本輸出規制の不当性を伝達」(8月14日、日本語版)です。日本に対しては「話し合おう」と言いつつ、世界では日本を批判して回っているのです。

「犬」扱いされた青瓦台
――要は「苦渋の光復節演説」だったのですね。
鈴置:ええ。「苦渋」と言えば、対日だけではなく、北朝鮮に関しても「苦渋」の演説だったのです。北朝鮮は短距離弾道ミサイルと多連装ロケット砲を撃ちまくっています。

 最近の「ミサイル挑発」は韓国への恫喝が目的です。射程が短いことから、トランプ(Donald Trump)大統領も黙認の姿勢を明確にしています(「日・ロ・中・朝から袋叩きの韓国 米韓同盟の終焉を周辺国は見透かした」参照)。
 露骨な「韓国孤立作戦」でもあるのです。というのに8月15日、光復節演説で文在寅大統領は北朝鮮に対話を訴えました。
 翌8月16日、北朝鮮から直ちに「回答」が来ました。韓国時間・午前8時過ぎに北朝鮮は2発の短距離弾道ミサイルを発射。7月25日以降の22日間で、6回目の発射となりました。
 さらに、対韓国窓口機関である祖国平和統一委員会が「私たちは南朝鮮(韓国)の当局者らとこれ以上語ることもなく、再び対座する考えもない」との報道官談話を発表したのです。
 文在寅大統領を嘲笑するくだりもありました。以下、「我が民族同士」の「祖平統代弁人、朝鮮に言い掛かりをつけた南朝鮮当局者の妄言を糾弾」(8月16日、日本語版)から、文章を整えて引用します。

南朝鮮でわれわれに反対する合同軍事演習が盛んに行われている時に、対話の雰囲気だの、平和経済だの、平和体制だのという言葉を、いったいどの面をさげて吐いているのか。
・公然と北南間の「対話」をうんぬんする人の思考が、果たしてまともなのか、疑わしい。実にまれに見る、厚かましい人である。

――文在寅大統領の人格攻撃に及びましたね。
鈴置:これはまだ、おとなしいほうです。「朝鮮外務省米国担当局長、軍事演習のため北南接触が困難と強調」(8月11日、日本語版)では青瓦台は「怖気づいた犬がもっとも騒がしく吠える」と、犬扱いされていました。

文在寅の「食い逃げ」に怒る金正恩
――北朝鮮はなぜ、こんなに怒っているのでしょうか。

鈴置:韓国の裏切りが原因です。2018年6月の史上初の米朝首脳会談は、両国の情報機関が水面下で交渉し実現にこぎつけました。
 ここに韓国が割り込んで入り、自分が仕切ったフリをしました。もし、初の米朝首脳会談に関係しなければ、「自分たちの運命がかかった会談にも我々は蚊帳の外だ」との国民の不満が爆発しかねなかったからです。
 北朝鮮もこれを受け入れ、文在寅政権に仕切ったフリをさせてやった。見返りにはドルを貰うとの約束があったに違いありません。
 なぜならその後、文在寅政権は米国や日本、欧州の反対を押し切って「ドルの送金パイプ」である開城工業団地金剛山観光開発を再開しようとしたからです。しかし、トランプ政権の拒絶により送金計画は頓挫しました。
 2019年4月11日のワシントンでの米韓首脳会談が実質2分間で終わってしまったのも、文在寅大統領が開城工業団地などの再開要求を持ち出すのを防ぐためでした(「金正恩文在寅を〝使い走り以下〟の存在と認定 韓国『ペテン外交』の大失敗」参照)。
 さらには、文在寅政権は「金正恩キム・ジョンウン)政権の使い走り」「北朝鮮核武装を幇助する危険な政権」と世界から見切られました。
 文在寅大統領も動きが取れなくなりました。3月1日の「3・1節演説」では「開城工業団地金剛山観光開発の再開」に言及しました(「米国にケンカ売る文在寅北朝鮮とは運命共同体で韓国が突き進む〝地獄の一丁目〟」参照)。
 しかし8月15日の「光復節演説」では一切触れなかった。そこで北朝鮮は「食い逃げ」された、とさらに怒ったのです。

ドルを寄こさない韓国とは対話せず
――なるほど! 「食い逃げ」ですか。

鈴置:北朝鮮から漏れてくる情報によれば、金正恩委員長は米国との首脳会談に応じることで韓国からドルを得るつもりだった。しかし韓国は約束のドルをくれないし、米国は経済制裁を緩めない。
 北朝鮮の経済は苦しくなる一方で、金正恩政権への不満が高まっている。金正恩政権は韓国に「早くドルを送れ!」となりふり構わず叫ぶしかないのです。

 先に引用した「祖平統代弁人、朝鮮に言い掛かりをつけた南朝鮮当局者の妄言を糾弾」(8月16日、日本語版)には、北朝鮮の憤まんと焦りが顔をのぞかせています。朝鮮語特有の言い回しが残っていますが、そのまま引用します。

・歴史的な板門店(パンムンジョム)宣言の履行が膠着状態に陥り、北南対話の動力が喪失されたのは全的に南朝鮮当局者の恣行の所産であり、自業自得であるだけだ。
南朝鮮当局が今回の合同軍事演習が終わった後、何の計算もなしに季節が変わるように自然と対話の局面が訪れると妄想しながら今後の朝米対話から漁夫の利を得ようと首を長くしてのぞいているが、そのような不実な未練はあらかじめ諦める方がよかろう。

 「約束通りにドルを寄こさない韓国」を非難したうえ「再び対座する考えもない」との結論につなげたのです。

新羅も避けた「南北挟撃」
――韓国と北朝鮮の関係は完全におかしくなっているのですね。

鈴置:注目すべきはそこです。両国は対立関係に戻りました。文在寅政権の「和解」プロパガンダに騙されてはいけません。

 一方、韓国は日本とも厳しく敵対しました。要は、韓国は北側の国とも南側の国とも対立し、挟撃――挟み撃ちされる境遇に陥ったのです。

 朝鮮半島の国家は本能的に、国の滅亡に直結する「南北挟撃」を避けてきました。日本と敵対していた新羅も、高句麗や唐の力が強くなると、対日関係の改善に力を注ぎました。朴正煕(パク・チョンヒ)政権の韓国も、北朝鮮に対抗するため日本と国交を正常化して手を握ったのです。

 どの国も「挟撃」状態に陥ることは避けようとしますが、ことに韓国人には苦い記憶があります。李氏朝鮮は16世紀末の文禄・慶長の役で日本に攻め込まれ、国が極度に疲弊。それが癒える間もなく今度は清と戦い、滅亡寸前まで行きました。
 そんな「民族の記憶」があるのに、文在寅政権は「南北挟撃」の状態を創り出してしまった。四世紀ぶりです。

 本来なら同盟国である米国が助けてくれるべきところです。しかし、文在寅政権は米国よりも中国の言うことを聞く。核武装を続ける北朝鮮にカネを送ろうとする。そんな韓国を助けるほど、米国はお人よしではありません。

「島国一族」から蔑み
――北朝鮮にすれば「しめた!」という感じなのでしょうね。
鈴置:北朝鮮も「孤立した韓国」をからかっています。「朝鮮外務省米国担当局長、軍事演習のため北南接触が困難と強調」(8月11日、日本語版)では「米朝蜜月」を誇ってみせました。
米大統領までわれわれの通常兵器開発試験をどの国でも行うたいへん小さなミサイル試験だと言って、事実上、主権国家としてのわれわれの自衛権を認めた。
「祖平統代弁人、朝鮮に言い掛かりをつけた南朝鮮当局者の妄言を糾弾」(8月16日、日本語版)では、文在寅大統領の光復節演説を評するなかで「日本の輸出管理強化に手も足も出ない韓国」をあざ笑いました。文章を整えて引用します。

・島国一族から受ける蔑みを晴らすための明確な対策も、崩壊する経済状況を打開するこれといった方案もなしに弁舌を振るった。
 お分かりと思いますが、「島国一族」とは日本人の蔑称です。

左派からも文在寅批判
――これだけバカにされて、韓国人は怒らないのでしょうか。
鈴置:保守は烈火のごとくに怒っています。北朝鮮に対してだけではありません。「犬」扱いされても、ミサイルやロケット砲を連日のように撃たれても、対話路線を掲げる文在寅政権に対して、です。

 保守政党保守系紙は、ことあるごとに文在寅政権の弱腰を非難します。興味深いのは、左派からも文在寅政権への不満が漏れ始めたことです。
 例えば、8月16日の「祖平統代弁人、朝鮮に言い掛かりをつけた南朝鮮当局者の妄言を糾弾」に対し、左派の少数野党である正義党は「我が政府も、もう少し強いメッセージで北を対話に引き出すべきだ」と論評しました。

 文在寅政権を支持していた人々も「悪口を言われっぱなし」「ミサイルを撃たれっぱなし」の状態にフラストレーションを高めています。彼らと話していても、ツイッターなどを覗いても、それがはっきりしてきました。
 文在寅政権から支持層が離れて行く前触れなのかもしれません。この政権にとって深刻な問題になるでしょう。
 日本との経済戦争を理由に政権を批判する人も増えていますが、多くは保守層。もともと反文在寅の人たちなのです。それに加え、支持層までが批判に回ったら大変です。

「安倍よりよくやっている」
――なぜ、文在寅政権は「言われっぱなし」なのでしょうか。
鈴置:この政権の存在意義が「北朝鮮との和解」にあるからです。「言い返し」て、北朝鮮との関係が悪化すれば、過去の保守政権と何ら変わりがなくなってしまう。
 ことに、「この政権が――韓国が、対立していた米朝を仲介して歴史的な首脳会談を実現した」という神話を、国民に広めてしまった後なのです。
 政権に近い韓国人は、文在寅大統領の「外交の天才ぶり」を日本人にも誇りました。日本の専門家の中には、これを真に受け「安倍よりもよくやっている」と褒めそやす人もいました。
 北朝鮮に罵倒されようが、嘲笑されようが、文在寅政権は「天才的な仲介者」のフリを続けねばなりません。その化けの皮が剥がれたら、「我々はまたしても肝心な時に自分の運命を決められなかった」との怒りが政権に向けられるでしょう。

オンドルの上で死ねるか
――でも、米朝双方からこれだけ軽んじられているのです。自らが「仲介者」であると信じる韓国人がまだいるのですか? 

鈴置:確かに、化けの皮ははがれ始めました。でも政権としては、今さら後戻りできない。最後まで「平和を呼んだ仲介者」の演技を続けるしかないのです。傍目にはそれがいかに見苦しい猿芝居でも。

 韓国の歴代大統領の末路は哀れです。畳の上で――韓国には畳はないので、オンドルの上で死んだ大統領はいません。

 歴代政権もそれは分かっているから「とてつもない大きな成果」をあげ、それを盾に下野後の安泰を図る。

 文在寅大統領も「仲介者」の称号は、どんなにぼろぼろになっても絶対に手放さないでしょう。

鈴置高史(すずおき・たかぶみ)
韓国観察者。1954年(昭和29年)愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。日本経済新聞社でソウル、香港特派員、経済解説部長などを歴任。95~96年にハーバード大学国際問題研究所で研究員、2006年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)でジェファーソン・プログラム・フェローを務める。18年3月に退社。著書に『米韓同盟消滅』(新潮新書)、近未来小説『朝鮮半島201Z年』(日本経済新聞出版社)など。2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。

週刊新潮WEB取材班編集

【#ニューズウィーク日本版】韓国・8月15日、文在寅大統領の退陣要求集会には、安倍政権批判集会以上が参加か

──文在寅大統領の退陣を要求する大規模な集会が行われた......
日本統治からの独立記念日である光復節2019年8月15日午後、ソウル光化門広場で文在寅大統領の退陣を要求する大規模な集会が行われた。

韓国のキリスト教総連合会(韓基総)が主催した集会に、複数の保守系団体から合わせて主催者発表5万人、警察推計4万人が参加した。前日には日韓基本条約に基づいて韓国政府が日本から受け取った補償金の支払いを求める訴訟も提起されている。

■ 安倍政権を批判する集会も行われているが
韓国では年間を通じてさまざまなデモや集会が行われている。大規模なデモや集会は光化門広場とソウル駅前で主に開催され、朴槿恵前大統領の罷免を要求する「ろうそく集会」もこの2箇所が主会場となっている。
日本を対象とする大規模なデモや集会は、それほど多くはない。日本人が巻き込まれる恐れがあるのは、毎週水曜日に日本大使館敷地前で行われている「水曜集会」と毎年3月1日の抗日運動記念日、8月15日の光復節前後に各地で発生するデモや集会である。
2019年の光復節は日本政府が韓国をホワイト国から除外する決定を行った直後で、折しもボイコットジャパン運動が広がっている。

光復節に大規模な集会が計画されているという発表を受けた在韓日本大使館は8月9日と8月13日、韓国に居住する日本人に向けて注意を呼びかけるメールを配信、外務省も海外安全情報で、韓国各地で日本関連のデモ・集会等が予定されているという注意喚起を行った。ソウル警察庁の発表は日時と場所、予定規模のみで主催者や目的は公表されない。時期的に反日集会と推定した。

日本大使館前で8月14日に開催された水曜集会には主催者発表で2万人が集まり、15日の夜にも安倍政権を批判する集会も行われた。

文在寅大統領の退陣と米韓同盟の強化を訴える
「8.15文在寅左派独裁政権退陣の日」と銘打った集会には野党の代表や議員、前青瓦台民政首席をはじめ、議員や弁護士、学生団体などが参加し、文在寅大統領の退陣と米韓同盟の強化を訴えた。

また、日本には韓国を統治した見返りに金銭を請求する一方、なぜ北朝鮮朝鮮戦争の賠償を請求しないのかなど、文在寅政権の北朝鮮政策を批判する声も上がっている。

前日8月14日には、統治時代の徴兵被害者遺族83人が、憲法裁判所に1965年の日韓基本条約に基づいて日本から受け取った補償金を遺族に支給しないのは違憲だという申し立てを行った。

韓国政府は徴兵の死者、行方不明者に2000万ウォン(約174万円)、負傷者には2000万ウォン以下の慰労金を支給したが、条約締結に際して韓国政府が日本に要求したリストに含まれていた被害者への補償金は国民に対して支給されていない。遺族らは、韓国政府が日本から受け取った無償有償5億ドルのなかから補償金を払うことなく、経済協力資金として使ったのは横領に当たると主張する。

日本製品不買運動には不参加を表明
文在寅大統領の退陣を要求する保守層は、朴槿恵前政権時のいわゆる告げ口外交や李明博元大統領の竹島上陸を支持するなど、保守政権下では反日の旗を振ってきた層でもある。

個々の日本人に対しても謝罪を要求し、領土問題で議論を求めてきたが、現在、韓国で広がっている日本製品不買運動には不参加を表明する。

日本人に文政権批判への同意を求めるなど、文在寅政権と対立する日本や日本人に歩み寄る姿勢を見せている。韓国の主要メディアは退陣要求デモを報道していない。

佐々木和義

【#朝鮮日報】慢性赤字の韓国鉄道公社、4千億ウォンの粉飾会計で黒字偽装

 韓国鉄道公社が昨年の純利益を実際よりも3943億ウォン(約347億円)水増しし、実際には1050億ウォンの赤字だったにもかかわらず、2893億ウォンの黒字と公表していたことが分かった。同公社は黒字公共機関に分類されるために、事実上の粉飾会計に及んだのではないかと指摘されている。

 総理室、企画財政部によると、粉飾会計の疑いは、監査院が最近鉄道公社など23の公共機関を対象に実施した「公共機関決算監査」で明らかになった。

 監査院は鉄道公社が法人税法上の収益を誤って算定し、収益を過大計上したと結論づけた。鉄道公社の外部監査法人である大手会計事務所のサムジョンKPMGによる会計監査に問題があったのではないかとする責任論も浮上している。鉄道公社側は「法人税法の改正内容を公社と会計法人が認識できず、収益を過大計上した。監査院の監査で帳簿上の収益を削除した」と説明した。

 鉄道公社は今年6月に発表した企画財政部の2018年の公共機関経営評価で17年(C等級・普通)よりも1段階高いB等級(良好)に分類された。元国税庁幹部は「今回の事例は企業の経営実績を良く見せかけようと利益を水増しする事実上の『粉飾会計』だ」とし、「誤った業績に基づき、職員に成果給を支給したり、さまざまな金融上の優遇を受けたりすれば、結局国民が被害を受けることになる」と話した。

 鉄道公社による収益水増しは公共機関の放漫な経営と会計の実態を端的に示している。鉄道公社は慢性的な赤字にもかかわらず、昨年には職員1人当たり平均で1081万ウォンの成果給、賞与を支給した。2万8000人以上の職員に総額3000億ウォン以上を支給したことになる。役員は3500万~5500万ウォンを受け取った。

 鉄道公社の負債は15年時点の13兆4502億ウォンから昨年には15兆5532億ウォンへと2兆ウォン以上増えた。16年の2265億ウォンの赤字に続き、17年には赤字が8555億ウォンへと急増した。一方、職員の定員は15年の2万7981人から今年6月末には3万2267人へと4286人(約15%)増えた。今年も昨年より1段階高い18年の経営評価等級(B等級)に基づき、成果給を支給する見通しだ。文在寅ムン・ジェイン)大統領の選対出身で、昨年2月に鉄道公社社長に就任から10カ月後、江陵線KTX脱線事故引責辞任した呉泳食(オ・ヨンシク)元社長も数千万ウォンの成果給を受け取るとみられる。

 他の公共機関も事情に大差はない。放漫な経営や会計を監視するシステムが作動しないままだ。339ある公共機関のうち、監査院の監査対象は23にすぎない。韓国電力公社など一部の政府系企業は上場しているが、金融監督院の監理を受けない。公共機関の大半が会計処理の「死角地帯」に置かれていることになる。大手会計事務所幹部は「公共機関の会計監査は監視の目が少なく、会計法人が安易に考えているのは事実だ」と話した。

 公共機関の業績を水増しして、成果給を大盤振る舞いしたり、故意に業績を過小計上して脱税したり、政府の予算配分を多く受け取ったりするケースもある。これも全て国民が被害を受ける。

 これに先立ち、韓国農漁村公社は経営実績評価で高評価を得るため、14-15年に総額9637億ウォン規模の国策事業の工事が終了していないにもかかわらず、完成したかのように処理し、総理室に摘発された。

 韓国産業銀行は11年の営業利益を最大2443億ウォン水増しし、行員に成果給を上積み支給したことが監査院の監査で指摘された。

アン・ジュンヨン記者