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【社説】1年ぶりに仮面を脱ぐ金正恩、韓国政府は冷静な判断を

 北朝鮮金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が先端戦術兵器の実験を現地指導した。北朝鮮朝鮮中央放送が16日に報じた。北朝鮮金正恩氏による兵器実験の現地指導を公表するのは、昨年11月に大陸間弾道ミサイルICBM)「火星15型」の発射時以来1年ぶりだ。この時北朝鮮は「核武力完成」を宣言した。その後、今年に入ると金正恩氏は非核化を約束し、4月には党中央委員会全員会議を開催し「核と経済の並進路線終了」を宣言した。その北朝鮮が再び軍事力増強に向け動き出したのだ。米国が制裁の解除に応じないことから「このままの状況が続けば核と経済の並進路線を再開する」と脅迫したかと思えば、今度は実際の行動に出始めたのだ。

 今金正恩氏が目指しているのは北朝鮮に対する制裁の解除だけだという。米国のトランプ大統領と首脳会談を行い、豊渓里の核実験場と東倉里のミサイル試験場を閉鎖すれば、制裁は解除されると考えていたようだが、これが金正恩氏にとっては読み違いだった。文在寅ムン・ジェイン)大統領は制裁の緩和に向け世界中で動き回っているが、米国は一切これに応じようとしない。金正恩氏としては改めてそろばんをはじくしかない状況だ。

 金正恩氏が正確な核リストを提出し、その検証を受け入れれば、北朝鮮に対する制裁は緩和どころか解除されることも考えられる。米国との経済交流や経済支援も得られるだろう。ところが金正恩氏は核リストの提出には一切応じず、すでに使い道のなくなった豊渓里と東倉里で閉鎖ショーを行い、制裁を揺るがそうとした。米国メディアは今やこれを「北朝鮮による詐欺」とまで指摘している。金正恩氏としては米国との交渉局面を今後も続けるのか、あるいは作戦を見直すか決めるべき時に来ているのだ。

 北朝鮮が「戦略兵器」ではなく「戦術兵器」とあえて呼んでいるのは、今はまだ米国との交渉の枠組みから離脱する考えがないことを意味するものだろう。しかし核リストを提出しなければ制裁は解除されないという事実を最終的に確認すれば、北朝鮮はどう出てくるかわからない。金正恩氏は核リストの提出ではなく、かつての苦難の行軍や相次ぐ挑発を再び選択する可能性も排除できない。

 今年に入って相次ぐ交渉局面が重大な転換点にある今、何かに全面的に投入してしまうと、それは安全保障政策ではなく政治的な賭博になってしまう。文大統領がロシアのプーチン大統領と制裁の緩和について意見を交換し、与党・共に民主党の代表は駐韓ロシア大使に「北朝鮮の制裁緩和を要求してくれて感謝する」と伝えた。これは金正恩氏に全てを投入するようなものであり、「制裁以外に北朝鮮を非核化に導く手段はない」と考える米国に反対する動きだ。米国のペンス副大統領は先日「我々は数十年にわたり北朝鮮との約束だけを信じ、制裁の緩和や支援に応じてきたが、その約束は全て破られた」と指摘し、2回目の米朝首脳会談が行われれば、北朝鮮に対してその場に核とミサイル基地の公表計画を持参するよう求めた。韓国政府に対しては慎重かつ冷静な判断をするよう願うしかない状況だ。

朝鮮日報朝鮮日報日本語版