日本の敵速報

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【朝鮮日報】【コラム】韓日首脳間で繰り広げられるチキンゲーム

 今月3日、日本の公共放送局NHKのドキュメンタリー番組『NHKスペシャル』は、6・25戦争(朝鮮戦争)時の仁川上陸作戦に日本人2000人が参戦し、57人の戦死者が確認されたという内容の「極秘文書」を入手して放送した。日曜夜のプライムタイムに放映されたこの番組では、米軍の要求に応じて戦車揚陸艦(LST)船員として参戦したという日本人の証言と共に、「植民地時代の韓国・西海(黄海)の水路をよく知る日本人船員が絶対に必要だった。彼らは任務を立派に遂行した」という米軍将校の回顧が登場した。韓日関係がこじれにこじれている今、NHKはなぜこのような番組を放送したのだろうか? その意図が気になるが、韓半島朝鮮半島)問題を日米関係という次元から見つめる日本の外交の伝統がどのように作られたか、そのルーツを再確認しようというメッセージを投げかけたのではないかと推測するばかりだ。

 北朝鮮の核問題解決や6・25戦争終戦宣言をめぐり、米国と北朝鮮が駆け引きをしている中でも、日本は韓日ではなく日米同盟関係の次元から米国のみに周波数を合わせている。韓国大法院(最高裁判所)の徴用被害者賠償判決後における安倍政権の外交姿勢を見ると、政治レベルでの韓日交流は当分の間、難しいのではないかと思うほどだ。外交のトップが「暴挙」だとして非難の先頭に立ち、韓国海駆逐艦のレーダー照射問題では軍事機密まで公開して韓国に圧力を加えた。韓国に対する報復措置を唱える日本の政治家たちの声には、敵意さえにじんでいる。

 韓国大法院判決に従い、韓国国内の日本企業に対して強制執行が実施されたらどうなるのだろうか? おそらく、これまで経験したことのない相互報復措置が韓日両国の首を徐々に締めていくことだろう。日本は韓国国内の財産を放棄してでも応じないだろう。少なくとも1万人、あるいは10万人単位という中国での補償問題につながるからだ。日本の選択肢は企業撤退しかない。韓国への投資も事実上、不可能になるだろう。このようなシナリオが現実のものとなる可能性は低いが、今年4月の地方選挙と7月の参議院選挙を控えている安倍政権は、選挙戦勝利のため強硬な姿勢を貫こうとすると思われる。

 文在寅ムン・ジェイン)大統領も損をすることはない。支持率低下傾向の中、安倍政権が強く出てくれば支持勢力を結集できる。文大統領は年頭記者会見で、「日本が韓国の裁判所の判決に不満を持っても仕方がないという認識を持たなければならない」とクギを刺し、退路を断った。いろいろと説明する必要もない。韓国の検察・警察改革を話し合う場で突然、「刀を携えた(日本の植民地時代の)警察官」という比喩を用いて日本をたたく。文大統領に反対する保守右派も声を上げない。大義名分まであったらなおさらだ。しかし、一瞬にして熱くなったかと思うとすぐに冷めこのような対応では日本を取り扱うことはできない。日本がああするからこう対応するといった受け身的な姿勢ではいっそう難しい。韓国は日本を相手にするだけでも手に負えないのに、日本は変化する環境という大きな図の中で韓国を相手にしている。北朝鮮の核問題もそうだ。日本の役割は微々たるもののように見えるが、米国・中国・アジア全体が日本と連携して動いている。日本はトランプ米大統領の就任以降、米中対立の中で素早く中国を抱き込み、今月末の米朝首脳会談の会場を提供したベトナムとは既に「緩やかな同盟関係」を結んでいる。韓日両国を支持する地盤全体が動いているのだ。

 韓日関係は確執を生みながらも太い政治的なパイプで調整していた時期があった。だが、そういう時代は過ぎ去り、感情と感情が激しくぶつかり合う今の状況で、新たな韓日関係構築は安倍政権・文在寅政権以降ではないかという声も聞かれる。しかし、文大統領の任期はまだ折り返し地点も過ぎていないし、安倍首相は来年の東京五輪を経て最長寿首相になる夢を見ている。

鄭権鉉(チョン・グォンヒョン)論説委員