日本の敵速報

日本の敵に関する記事をまとめていきます

【#朝鮮日報】過去ほじくり返して理念対立・住民反発呼ぶ韓国地方議会

仁川は「上陸作戦補償」、全羅北道は「親日文化財指定解除」

 仁川市議会は「70年前」に戻ってしまったかのようだった。共に民主党の議員からなる仁川市議会企画行政委員会はこのほど、「過去史被害住民生活安定支援条例案」を本会議に上程した。6・25戦争(朝鮮戦争)仁川上陸作戦時、国連軍の爆撃で被害を受けた月尾島の当時の住民たちを支援する内容の条例案だ。2011年と14年にも同様の趣旨で発議されたが否決された。6・25戦争の重大な分岐点となった仁川上陸作戦に対する否定的な見方がベースにあり、悪用される恐れがあるという批判が多かったためだ。しかし、今回は難なく常任委員会を通過し、本会議での可決が有力視されている。

 全羅北道議会は日本による植民地支配の時代までさかのぼった。高麗大学などの設立者で、近年になって親日派とされた実業家・政治家の金性洙(キム・ソンス)が子ども時代を過ごした全羅北道扶安郡の「旧・金相万(キム・サンマン)邸」の国家民俗文化財指定解除を促す決議案を昨年7月に全会一致で可決した。旧・金相万邸は建築的・歴史的に価値があると評価され、1984年に国家民俗文化財に指定された。指定解除を求める発議は地元住民の反発を呼んだ。全羅北道有形文化財委員会の委員たちも「金性洙が5歳の時に建てられたため、親日行為とは無関係の建物だ。それに、文化財指定は個人の功過と関係ない」と文化財指定維持の意見を提出、文化財庁もこれ受け入れて、発議は結局死文化された。

 これら議員たちの過去をほじくり返すような動きは外交的にも問題になる恐れがあると懸念されている。釜山市議会は先日、「日帝下日本軍慰安婦被害者支援および記念事業に関する条例案」に新たな条項を加えた一部改正案を可決した。釜山にある日本領事館前の慰安婦を象徴する少女像の管理・保守義務が釜山市長にあり、特定の民間団体を「守り団」に指定、予算を支援できるようにする条項だ。これには市の内外から「韓日の外交確執と国内の理念対立を同時に起こす可能性がある事案だ」という指摘が少なくない。

 広域自治体の議会がこのように歴史問題や前政権で起こったことをほじくり返して清算に執着している一方で、本来の機能である地方政府けん制や批判はおろそかになっているという指摘もある。特に、有力地方自治体長の主要政策では、血税を無駄に投入していると批判されながらも比較的容易に条例が通過するケースが多い。京畿道城南市長だった時に、満24歳の市民に年間100万ウォン(約10万円)を支給する「青年配当制度」を導入した李在明(イ・ジェミョン)現京畿道知事は、これを京畿道全般に拡大し、今年1227億ウォン(約120億円)の予算を割り当てた。道路建設予算は例年の3分の1程度の1156億ウォン(約113億円)に減り、道内の主要道路建設工事の大幅遅延が避けられなくなっている。このような懸念があるのにもかかわらず、青年配当予算案はすんなり通過した。

 ソウル市も大同江改善(10億ウォン=約1億円)、平壌スマートシティ・プラットフォーム構築(10億ウォン)、平壌交響楽団招請など文化・芸術交流(31億8000万ウォン=約3億円)、開城市太陽光施設支援などの名目で、過去最大規模の250億ウォン(約25億円)という南北協力基金を組み、議会で可決された。イ・ソンベ議員=自由韓国党・比例=が「性急すぎる」と異議を申し立てたが、可決を阻止できなかった。江原道では新生児のいる家庭に毎月30万ウォン(約3万円)を支援する育児基本手当予算案が可決された。自由韓国党の議員たちが「無理な現金ばらまき福祉だ」と批判して記者会見まで開いたが、共に民主党は議会で46議席のうち35議席を占めており、けん制は不可能だった。

 議会が本来の機能を失えば、その被害は住民に及ぶ。ソウル市江西区内の建設廃棄物施設では周辺住民が「ばい煙・騒音・悪臭により生存を脅かされている。廃棄物施設を移してほしい」と陳情を続けたことから、政府は2016年、ソウル市に代替地を探すための費用として150億ウォン(約15億円)を割り当てた。ところが、ソウル市は今年1月、「代替地を用意するのは難しい」として、これを突然政府に返納した。住民たちは「地域に注意を払うべきなのに、このようになるまで放置するなんて、市議たちは一体何をしていたのか」と批判した。この地域の市議たちは全員、共に民主党所属だ。

 明知大学政治外交学科のキム・ヒョンジュン教授は「現在の市議会・道議会の与党は市民生活を考えず、有力自治団体長の言葉ばかり聞く『挙手マシン』に見える。与党議員こそ党論にとらわれず、住民の声に耳を傾ける姿勢を見せなければならない」と話している。

蔚山=キム・ジュヨン記者 , 全州=キム・ジョンヨプ記者 , イ・ヘイン記者