日本の敵速報

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【#朝鮮日報】【萬物相】韓国外交部の凋落

 ソウル市内の外交部(外務省)庁舎に近いDビルのオフィスは外交官の間で「難民キャンプ」と呼ばれる。本来は海外赴任準備のために人事上の空白期間が生じた外交官が臨時に使用するオフィスだが、文在寅ムン・ジェイン)政権発足後は前政権で活躍していた理由で干された外交官であふれているという。彼らは10年以上にわたり、北米業務や北朝鮮の核問題などの最前線で経験と人脈を積み上げてきたエリートだが、ポストを与えられずにいる。ただただ「自分たちは積弊だ」と自嘲しながら時を過ごしている。

 元外交官らは「大韓民国政府の歴史上、今ほど外交部の存在感と役割が薄れたことはない」と口をそろえる。文在寅政権は北朝鮮の核問題といった重要な外交政策で外交部を露骨にスルーしている。要職と主な在外公館長の座は非外交官、外交部内の非主流派、天下りが占めている。憤りを感じていた外交官も今は「青瓦台がやっていることだから」と諦めているという。「長官(外相)からして外交トップではなく、セレブリティの生活を楽しんでいるようだ」ともささやかれている。

 力をそがれて、魂までも抜けてしまったようだ。最近外交部で考えられないようなミスが相次いでいることもそんなムードの延長線上にあると言えそうだ。26年前に消滅した「チェコスロバキア」という国名を使ったかと思えば、大統領がマレーシアでインドネシア語であいさつをしてしまった。先月には報道資料にバルト3国のラトビアを「バルカン」諸国と誤記し、抗議を受けた。大使館新設の意義を広報する資料にでたらめな地域名を書いたというのだからとんでもない。職員個人が知らなかったことはあり得るが、担当課長、局長、報道官室のチェックにも引っ掛からなかったというのは、業務に熱意と興味を失っているからだ。

 康京和(カン・ギョンファ)長官は就任以降、ワークライフバランスを強調してきたが、最近は「プロフェッショナリズム」を持てと電子メールで全職員を叱責した。「業務効率化が成果につながっているか」というテーマで職員との討論会も開くという。あまりにもだらけているという問題提起だ。前任者の時代には夜勤を頻繁にさせていたことが問題になったが、現在は正反対のことが起きている。

 ある幹部は「外交部は『傲慢だ』とか『偉そうだ』と批判されたものだが、最近のように『無能だ』『なくてもよい』と言われたことはなかったと思う」と漏らした。韓国は地政学的な位置、貿易への高い依存度から外交に死活が懸かっている国だ。そんな国の外交部が任期5年の政権の2年半余りで存在感ゼロの「透明官庁」と化してしまった。この国はこれでも大丈夫なのだろうか。

イム・ミンヒョク論説委員