日本の敵速報

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【#ハンギョレ】米タカ派の制裁万能論、北朝鮮の核能力強化する「バタフライ効果」もたらす可能性も

制裁効果の異なるシグナル 
平壌のマンション価格が暴落する一方 米価は1キログラム当たり4500ウォンで安定 
「米強硬派の誤算」 
市場の発達が制裁の衝撃を吸収 朝中国境1400キロメートル…密輸の統制不可能 
北朝鮮、10年は持ちこたえられる」との評価も 
北朝鮮に肯定的なメッセージを与えなければ」 
制裁を強調し続ければ 北朝鮮、結局強硬路線に進む

 朝米の非核化交渉を再び軌道に乗せる方法を模索するため、11日(現地時間)に米ワシントンで開かれる韓米首脳会談を控え、米政府の「制裁万能論」が確固たる“ドグマ”となっている。ところが、強力な制裁一辺倒のアプローチが、降伏に近い北朝鮮の非核化を、それも早期にもたらせるという「制裁万能論」をめぐっては、依然として反論も少なくない。

 ベトナムハノイで行われた第2回朝米首脳会談で、北朝鮮が2016~2017年に加えられた国連安全保障理事会(安保理)対北朝鮮制裁のうち、民生関連分野における政策の一部解除を要求した後、米国の強硬派は制裁の手網をさらに引き締める構えだ。先月21日、米財務省北朝鮮の制裁回避を手助けした中国の企業などを制裁リストに追加しており、マイク・ポンペオ国務長官も5日、「制裁は、我々が約2年前に提示した究極的目標(完全な非核化)を達成するまで解除されることはないだろう」と断言した。北朝鮮の貿易の90%を占める中国との貿易統計によると、2018年の北朝鮮の対中輸出は2億2千万ドルで、前年度の16億5千万ドルに比べて87%も減少した。中国からの収入は33%減った22億4千万ドルだった。外貨難で北朝鮮の新興富裕層である金主(トンジュ)らが打撃を受け、昨年8月以後、平壌(ピョンヤン)の高級マンションの価格が30%ほど暴落したという報道も出た。

 一方、短期的には北朝鮮経済が安定を維持しているという反対のシグナルも現れている。1ドルに北朝鮮の金8千ウォン台の為替レートと、1キログラム当たり4500ウォン前後のコメ価が安定傾向を維持している。

 このため、マンション価格のような一つや二つの特定の指標だけで対北朝鮮制裁の効果を誇張するのは、過度な単純化の危険性があると、専門家たちは指摘する。北朝鮮経済の専門家であるヤン・ムンス北韓大学院大学教授は「北朝鮮のマンション価格が最近まで過度に上昇したため、調整期に入った側面もあり、取引が減少し、たまに急売の物が出て価格が落ちたとみられるが、アパート価格が全般的に暴落したとは言えない」とし、「北朝鮮経済がどの程度打撃を受けたかは、慎重に判断しなければならない」と指摘した。

 一部で主張される「第2の苦難の行軍」や「今年上半期で北朝鮮の外貨保有高が底をつく」なども、根拠に乏しいと専門家たちは指摘する。市場の発達が制裁の衝撃を吸収しているということだ。北朝鮮の状況に詳しい北京の外交専門家は「苦難の行軍とは異なり、北朝鮮のあちこちに市場が発達しているため、飢え死にする人はいない。北朝鮮政権が現状維持を選ぶなら、10年は持ちこたえられるだろう」と説明した。「北朝鮮が制裁のため時間に追われており、時間は米国の味方という米強硬派の判断は誤算」だということだ。同専門家は「1400キロメートルに達する朝中国境地帯を、夜密かに行き来する密輸車両まで全部取り締まることはできない。米国が瀬取りの阻止に乗り出しているが、この部分まで統制することはできない」と話した。

 ただし、ハノイ会談で合意が見送られたことが市場に与える心理的衝撃には注目する必要はある。ヤン教授は「金主をはじめとする北朝鮮の経済主体が、ハノイ会談で制裁が解除されるという希望を持っていたが、合意に至らなかったことを知り、制裁解除が難しくなることに失望して、未来に備えて財布のひもを締めた結果、経済への打撃が大きくなる可能性はある」と述べた。

 「制裁万能論」が当初の意図とは異なり、北朝鮮を非核化交渉の軌道から離脱させ、強硬派に力を与えることで、北朝鮮の核能力だけを強化させる「バタフライ効果」をもたらすという指摘もある。統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「昨年シンガポールで開かれた朝米首脳会談の前後に、北朝鮮のエリート層で非核化に対する反発と賛否をめぐる論争が激しかった」とし、「米国が制裁だけを強調し、肯定的なメッセージを発しなければ、北朝鮮が結局強硬路線に進み、朝米が再び緊張と衝突の悪循環に陥る恐れもある」として、懸念を示した。

パク・ミンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/889246.html