日本の敵速報

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【#朝鮮日報】【コラム】「ライン川の奇跡」に泥を塗るドイツ人はいない

「韓国で売れるドイツ車よりもドイツで売れる韓国製スマートフォンの方がはるかに多いはずだ」

 最近娘がドイツ人と結婚したある企業役員は、相手方の親族からそんなことを言われたという。気まずい雰囲気を和ませようと「韓国ではドイツ車がよく売れる」と言ったところ、そんな答えが返ってきたのだという。ドイツに留学中の次女のお相手の家族と初めて顔を合わせた場での一幕だという。当日会ったドイツ側親族の大半がサムスンスマートフォン「ギャラクシー」を持っていた。

 スマートフォンが話題になったことから、ドイツ人とスマートフォンの通訳アプリで会話も試みたという。相手が使っていたドイツのアプリはキーボードでドイツ語を打つと、画面に韓国語が表示されるレベルだったが、会社役員が使っていた韓国製アプリは韓国語で話せば、ドイツ語が画面に表示された。娘婿はスマートフォンに保存してあったPSYの「江南スタイル」やBTS防弾少年団)の曲を数曲流し、K-POP全盛時代についても話題に上った。会社役員は「韓国でドイツの大衆歌謡を口ずさむことができる人がどれだけいるだろうか。ドイツはいつもずっと進んでいる国だと思っていたが、韓国もいつの間にか随分追い付いたのだなと感じた」と話した。1963年から10年以上ドイツに炭鉱労働者と看護師という労働力を輸出していたアジアの貧しい国が今や世界最高のスマートフォンを作り、ドイツに輸出しているのだから、そう言うのもうなずける。昨年韓国で販売されたドイツ車は15万台で、ギャラクシーはドイツで900万台が売れた。高級ドイツ車とスマートフォンでは価格に大きな差があるが、金額ベースでもドイツ車が9兆ウォン(約8700億円)、スマートフォンが7兆ウォン程度と推定されるので、携帯電話の輸出でかなりの収入を上げたと言えるだろう。

 ドイツ人の親戚は「最近韓国経済はどうか」と尋ねたという。会社役員は「韓国はドイツをモデルにしなければならないのに、最近はギリシャに追随しているようで心配する人が多い」と答えた。相手は深刻な表情を浮かべ、「韓国は大きな成功を収めた国だ。その成功の経験は簡単には消え去らない。あまり心配しないでほしい」と語ったという。

 ドイツ人は第2次世界大戦の廃墟から立ち上がり、1950年代に成し遂げた驚異的な経済成長を「経済の奇跡(Wirtschaftswunder)」と呼ぶ。「ライン川の奇跡」という表現もあるが、ドイツ人はあまり使わないという。韓国でむしろよく使う表現だ。昨年韓国は米国、日本、ドイツ、英国、フランス、イタリアと並んで「30-50クラブ」(1人当たり国民所得3万ドル、人口5000万以上の国)の7番目のメンバーになった。それ以外の6カ国はいずれも植民地を持っていた国だ。植民地だった国は初めてだ。

 その奇跡を成し遂げた韓国経済がいま危うい。北朝鮮の核問題の解決策である完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)にちなんで、文在寅ムン・ジェイン)政権が「完全かつ検証可能で不可逆的な経済失敗」に国を追い込んでいるという懸念が高まっている。このまま数年たてば、取り返しがつかないかもしれない。あるドイツ人も「ライン川の奇跡」に泥を塗ったりはしない。ところが韓国人の一部は「漢江の奇跡」を台無しにしようとする。奇跡を生んだ歴史を「正義が敗北した歴史」だという。最近会った元経済官僚は「これ以上政府を批判するコラムを書く必要はない」と言った。そして、代わりに「国民に正気を取り戻せと叫べ」と言っていた。ノアは洪水が起きると言ったが、雨が降る前日まで世の中は太平だった。雨は降らないという政府の言葉を信じたいのか。雨が降ってから後悔するつもりか。後悔先に立たずだ。

李陳錫(イ・ジンソク)社会政策部次長