日本の敵速報

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【#中央日報】<人・お金・企業が韓国から出ていく(中)>「最低賃金に対応できずベトナムに工場移転」

42インチのテレビ画面の中では縫製機械が絶えず動いている。蛍光灯がついた明るい工場で100人以上の職員が機械の前で作業に集中している。

4日、禿山(ドクサン)駅付近の事務室で会った衣類会社のキム・テヒ代表(58、仮名)は「ベトナムホーチミン工場のリアルタイム映像」と紹介した。そして「工場が正常に稼働しているかどうか、いつでも確認できる」と語った。

キム代表がベトナム工場を設立したのは2016年下半期。最低賃金が上がり始めた2017年から全羅北道の国内工場の規模を縮小し始め、今年9月に完全に閉鎖した。昨年初めから人員削減に入った。10年以上も共に過ごしてきた職員を送り出すのは容易なことではなかった。キム代表は「最低賃金があまりにも大きく上がった。誰も最初から海外に出ようとは思っていない。対応できずに海外に流されている」と話した。国内の工場規模を徐々に減らし、本社の約40人を残して200人ほど削減した。その代わりベトナム工場で430人を採用した。

企業が韓国を離れている。特に中小企業の「脱韓国」は加速している。昨年、中小企業の海外直接投資は100億1500万ドル(約11兆8700億ウォン)と、統計作成を始めてから初めて10兆ウォン(約915億円)を突破した。

韓国を離れる中小企業が最近増えたのは、過去2年間に29.1%も上昇した最低賃金の影響が大きい。キム代表は「ベトナムから航空便で商品を運んでも国内で作ったものと比較してマージンの差はほとんどない」とし「職員もこうした厳しい事情を知っているので素直に応じてくれた。その姿を見てさらに胸が痛んだ」と話した。

キム代表は退社した職員の心配もしている。キム代表は「(加工)技術がある職員はほかの職場に移った人もいるが、技術がない職員は家政婦をしている人もいる」と伝えた。ベトナム工場を設立した後、キム代表の生活も変わった。月に2泊3日ほどはベトナム工場に出張する。キム代表は「当初、外国に投資する考えは全くなかった」とし「中国に投資したが、機械の部品一つも持ち出せず追い出された社長も周囲には多い」と述べた。

キム代表は海外に出て行った理由の一つに反企業情緒も挙げた。キム代表は「企業なしに生活していくことはできない。企業も雇用を創出する重要な社会の一員だが、税金が出てくるところという程度で見る視線が残念だ」とし「黒字を出せば政府が税金として持っていくのに何のためにやるのかという声も聞く」と話した。また「周囲の60代の中小企業代表10人のうち5人は最低賃金が上がって会社を閉鎖した」と伝えた。

「最後まで韓国で持ちこたえようとした友人はみんな失敗した」。慶尚北道霊泉(ヨンチョン)で化学繊維工場を運営し、2013年にベトナムハノイ北部の国家工業団地に工場を移したパク・サンウク代表(仮名、63)はこう語った。パクさんは賃金上昇に対応できず早くから海外に出て行った。パクさんが工場移転を決心した最も大きな理由も人件費の負担だ。ベトナム勤労者に支払う最低賃金を月給に換算すると20万2000ウォン程度。パク代表は「ベトナム現地工場の職員250人に支払う月給総額は4万ドルだが、これは韓国では20-30人だけを雇用できる金額」と説明した。

パク代表のように工場を海外に移したり現地法人を買収する企業の海外直接投資は5年連続で増加し、毎年最高額を更新している。韓国輸出入銀行によると、昨年の国内企業の海外直接投資額は478億6100万ドル(56兆7600億ウォン)だった。これは関連統計の作成が始まった1980年以降の最高額。注目すべき点は中小企業の海外直接投資だ。中小企業の海外直接投資は増加傾向が明確だ。中小企業の海外直接投資は4年間で3倍以上に増加した(2014年32億6500万ドル→2018年100億1500万ドル)。

業界は最低賃金引き上げを海外直接投資増加の主な原因に挙げる。中小企業中央会が30人未満の中小企業303社を対象に8月に実施したアンケート調査では、過去2年間の最低賃金引き上げで負担が大きくなったという回答は全体の60.1%だった。10社に6社は最低賃金引き上げに苦しんでいるということだ。根深い反企業情緒も「脱韓国」の要因となっている。取材中に会った染色関連の中小企業代表は「工場の敷地を調べるためにカンボジア投資庁の職員と相談したことがあるが、一つでも多く誘致しようという意思が感じられた」とし「韓国と雰囲気があまりにも違っていた」と話した。

中小企業の「脱韓国」加速化の影響が表れているのは国内設備投資だ。産業銀行KDB未来戦略研究所によると、中小企業の設備投資は29兆ウォン(2016年) →21兆ウォン(2017年)→20兆ウォン(2018年)と減少している。2017年の場合、中小企業の設備投資が前年比で8兆ウォン近く減少した。過去最大の最低賃金引き上げ(1060ウォン)が決定した年だ。KDB未来戦略研究所のチョン・ソクワン研究員は「今年の中小企業の設備投資は15兆9000億ウォン水準にとどまる見込み」とし「資金調達力が低い中小企業が設備投資を減らしながらも海外投資を急速に増やすというのは、それだけ国内から出ていく企業が多いという意味」と述べた。イ・ドゥウォン延世大経済学科教授は「国内投資環境が悪化し、企業が逃避するように海外に出ていくのが問題」とし「新しい産業ばかりに投資が傾き、国内(中小)製造業投資は減って海外投資は増える投資の二極化が続く場合、国内の雇用の質と量を同時に悪化させることもある」と指摘した。

1993年に設立された化粧品中小企業A社は年初、国内ではなく海外への設備投資を決めた。美白化粧品で東南アジア市場に進出した同社は、海外売上比率が全体の70%を占めるが、これまで国内工場で生産した化粧品を輸出してきた。しかし東南アジアで化粧品需要が増えたため、5億ウォンを投資してミャンマー工場を設立する計画だ。同社の関係者は「洗顔剤、ボディーウォッシュのような製品は国内で生産して海外に輸出する場合、現地化粧品会社と比較して価格競争力で落ちるしかない」とし「すでに最低賃金が上がった状況で週52時間勤務制まで適用される場合、国内工場を増設しても発展の可能性はないと判断した」と話した。

一部では統計が現実を十分に反映していないという指摘もある。中小企業の海外直接投資が実際の投資につながるかは確実でないということだ。8月に関税庁に摘発された海外不動産便法取得者146人の中には、マレーシア現地に設立した偽装会社名義で現地不動産を取得した中堅企業代表もいた。海外直接投資が財産の移転に使われたのだ。