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【#朝鮮日報】サッカー:競技場の通路に兵士配置、韓国代表は試合直前に「無観客」知った

 15日、サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会2次予選の韓国対北朝鮮戦が行われた平壌金日成(キム・イルソン)競技場。高麗ホテルからバスで20分かけて競技場に到着した韓国代表選手団は、観客が1人もいないのを見て仰天したという。大韓サッカー協会関係者は「それでも競技場の各通路には大勢の兵士や看護師が配置されていたので、試合開始が迫ってから観客が入るのかと思っていた。入り口もすべて開けられていた。ところが、結局は誰も来なかった。何かの詐欺のような気がした」と語った。

 キックオフのホイッスルが鳴ると、北朝鮮の選手たちが覚悟でもしたかのように飛び出した。韓国の選手たちが「これがサッカーなのか」という反応を見せたほどだった。そしてとうとう、韓国のMF黄仁範(ファン・インボム)=ホワイトキャップス=が北朝鮮の選手に攻撃を加えられた。その瞬間、両チームの選手たちが1カ所に集まりもみ合いになった。ソン・フンミントッテナム=と北朝鮮代表の李栄直(イ・ヨンジク)=東京ヴェルディ=が前に出て選手たちを止めた。

 試合を観戦していたヨアキム・ベルイストロム駐北朝鮮スウェーデン大使がこの様子を撮影してツイッターに投稿した。同大使は「子どもたちの前はケンカしてはならない。ああ、でもここには誰もいない」と無観客試合を遠回しに表現した。大韓サッカー協会関係者は「明らかに退場になる場面だったのに、審判も気が引けたのか、そのまま流してしまった。何度かレッドカードを出すべき瞬間があったが流していた」と語った。

 結局0-0で引き分けた韓国代表チームは、翌16日午後5時20分、平壌から中国・北京行きの飛行機に乗った。ファンたちは「いろいろあっても試合が終わったから、出発前に(平壌の有名飲食店)玉流館の平壌冷めんでも食べるのだろう」と予想していたが、韓国代表選手たちはホテルから直接空港に向かった。北京に到着して韓国の報道陣に会ったDFキム・ミンジェ=北京中赫国安=は「無観客試合で行われたが、特別なことはなかった」と短く答えた。しかし、サッカー関係者は「選手たちはホテルにばかり閉じ込められ、心理的に非常につらかっただろう。地獄そのものだった」と言った。

■「FIFAが制裁すべき」

 懲戒による処罰としてではなく「自発的な無観客試合」をしたのは、世界サッカー史上、かなり異例だ。米紙ワシントン・ポストは「平壌の空っぽの観客席の前で奇妙なW杯予選が行われ、引き分けに終わった」と報道した。スペイン・メディアのムンド・デポルティーボは「韓国と北朝鮮は『幽霊ゲーム』を繰り広げた」と伝えた。

 無観客試合を競技場で観戦した国際サッカー連盟FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は「歴史的な試合だけに観客席が満杯になるのを期待したが、ファンが1人もいなくて失望した。生中継やビザ発給問題、外国人記者らの接近などに関する問題を知って驚いた。我々はこうした問題を北朝鮮サッカー協会に提起した」と述べた。
 欧米の人権・スポーツの専門家らは「FIFA北朝鮮を制裁すべきだ」と主張している。スポーツ・政治学の専門家であるスペインIE大学のアンドリュー・バートリー教授は16日、米政府系放送ボイス・オブ・アメリカVOA)の番組で「北朝鮮当局が(政治・スポーツを利用しないように)重大な改革措置を取るべきだ。そうした措置のない状況で国際社会が北朝鮮の参加を許可するのは、金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長)がスポーツを内部の支持強化に利用できるように合法性を与えているようなものだ」と批判した。

 米ワシントンの民間団体・北朝鮮人権委員会のグレッグ・スカラテュー事務総長もこの番組で「W杯を政治化したのは完全に一線を越えたもので、深刻な(スポーツ精神)違反だ。北朝鮮当局の行動に対する実質的な制裁がなければならない」と述べた。

■韓国統一部、政府レベルでの抗議はしない模様

 青瓦台は当惑している様子だ。青瓦台関係者は16日、春秋館で「私たちもそれなりに最善を尽くしたが、そうできなかったことについて、同様に無念に思っている」と語った。しかし、韓国統一部は政府レベルで北朝鮮に抗議の意思表示はしない考えだ。同部の李相旻(イ・サンミン)報道官は「今回の試合は南北間の合意によるスポーツ交流ではなく、カタールW杯アジア2次予選だった」と努めて事を収めようとしていた。

ワシントン=趙義俊(チョ・ウィジュン)特派員