韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が28日、「人工知能(AI)政府になる」と強調した。ソウル江南(カンナム)コエックスで開催された「DEVIEW2019」行事に出席した文大統領は「IT強国を越えてAI強国に」をテーマにした基調演説で「政府が人工知能を最も積極的に活用して支援する」と述べ、このように明らかにした。
文大統領は「人工知能は科学技術の進歩を越えて『新しい文明』として我々に近づいている」とし「人工知能は絶えず不足を補完し、さらに完全になろうとする人類の夢が生み出した結果」とも話した。これほどになると「AI礼賛論」だ。
文大統領がこの日出席した「DEVIEW2019」行事は、ネイバーが主催する国内最大規模のソフトウェア関連の年次カンファレンス。「開発者の視点(Developer’s View)」を意味する「DEVIEW」という行事名に表れているように、すべての開発者のための行事だ。今年は卓越・分配・成長(Exellence、Sharing、Growth)をテーマに28、29日の2日間開催されるが、初日のテーマがAI。青瓦台(チョンワデ、大統領府)は「開発者の行事に現職大統領が出席したのは異例であり、意味がある」と説明した。青瓦台関係者は「AI分野は今まで大統領が直接かかわってきたし、今後もそうするだろう」と伝えた。
文大統領が特にAIに関心を抱くことになったのは孫正義ソフトバンク会長のためだ。今年7月4日に青瓦台で孫会長に会った文大統領は次のような対話をした。
文大統領=金大中(キム・デジュン)大統領当時に超高速インターネット網の必要性を、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領当時にオンラインゲーム産業の育成について助言されていたが、韓国経済に大きく寄与した。
孫会長=金大中大統領に会い、韓国は一にも、二にも、三にも超高速インターネットに集中しなければいけないという話をした。韓国が超高速インターネット、モバイルインターネット世界1位の国に成長し、うれしく思う。今後、韓国が集中すべきことは一にも人工知能、二にも人工知能、三にも人工知能となる。
2人の縁は7年前にさかのぼる。文大統領は初めて大統領選挙に出馬した2012年6月当時に候補の立場で日本のソフトバンク本社を訪問した。当時はAIが登場する前で、孫会長は「スマートグリッド」(知能型電力網)を強調していたという。文大統領は当時から孫会長の未来を眺める識見に注目し、第4次産業革命分野に関しては孫会長を一種のグル(Guru、師)と考えているという。
第4次産業革命のさまざまなイシューのうち特にAIに関心を傾ける背景について、文大統領をよく知る人は「自然な流れ」と話す。ITに詳しい青瓦台元関係者は「当初はさまざまなイシューが提起されたが、時間が経過するほどビッグデータとAIを中心に再編される流れを読んだ。その中でも核心は開発者だが、自らこの人たちとかかわることに意味がある」と話した。